ガレージのある家を建てる場合、ガレージハウスにする間取りとガレージを隣接させる間取りがあります。どちらにもそれぞれの良さと、車の使い勝手を向上させ暮らしやすさに貢献する共通した良さがあります。ガレージのある家に共通するメリットと、ガレージハウスにする間取り、ガレージを隣接させる間取りのそれぞれの特徴を見て行きましょう。
ガレージのある家に共通するメリット
ガレージのある家を建てる方法には、家の中にガレージを組み込む間取りにする方法と、住宅に隣接させる方法があります。家の中にガレージを組み込む間取りの家は、ガレージハウスやインナーガレージ、ビルトインガレージと呼ばれる住宅です。
ガレージを隣接させる方法は、ガレージの出入り口と住宅の出入り口を隣接させ、ガレージハウスのような使い勝手にします。どちらの建て方をした場合にも、ガレージが身近にあることで生まれる共通した良さがあります。
家族にとっての利便性が向上する
雨や雪などの悪天候の日でも、楽に車への乗り降りができ、車から家、家から車への荷物の搬入がしやすいという良さがあります。まだ幼い子供や、介護が必要な人がいるご家族にとっては、外出の億劫さが軽減されます。
日常的な買い物を車でしている場合には、門からガレージ、ガレージからキッチンへの動線に配慮した間取りにすると、食料品の買い出しと搬入に関わる家事負担が軽減されます。
プラスαの空間が得られる
家の中では汚れが気になってできない作業をしたり、趣味を楽しんだりする空間が生まれます。また、ガレージ内に収納を設けると、車のお手入れ用品の他にも、クリスマスツリーなどの限られた季節だけに使う物を収納しておけます。自転車やベビーカー、スポーツ用品などの収納場所としても活躍します。
駐車場を借りる必要がない
ガレージのある家にすると、塾や習い事への送り迎えも楽にできます。敷地内にガレージがなく、近隣に駐車場を借りている場合、送り迎えに駐車場⇔家という手間が増えてしまいます。
加えて、月々の駐車場料金が節約できます。地域にもよりますが、浜松市東区、中区では、平均的な駐車場料金は7,000円以上もします。
参考サイト アットパーキング 静岡県の月極め駐車場
車を守れる
紫外線による退色、雨や風による汚れなど、自然から受ける車の劣化を抑えられる、落書きなどのイタズラや、車上ねらいなどの犯罪から車を守れるという良さがあります。敷地内であっても、自動車盗や車上ねらいの被害にあうことがありますが、ガレージがある家なら安心です。
参考サイト 警視庁 「自動車盗、車上ねらい」の防犯対策
ガレージのある家の特徴と問題点
ガレージのある家には共通した良さの他に、建て方の違いによる特徴と問題点があります。
ガレージが家の中にある間取りだけにある特徴と問題点
車やバイクが大好きな人にとっては、大切に保管するだけではなく、常に愛でられるという環境にしたいという想いがあります。家の中にガレージを作る場合、ガレージとリビングを隣接させてガラスで仕切り、いつでも眺められる間取りにすることもできます。
ただ、家の中にガレージを組み込む場合には、問題を発生させないために間取りを工夫する必要があります。
ニオイが家の中に侵入する
排ガスやそのニオイを家の中に侵入させない気密性と、ガレージ内の空気をきれいに維持させる換気が求められます。
エンジン音やシャッター音が家族の睡眠を妨げる
車で出かけた際の帰宅時間が遅い、出発する時間が早いというような場合、エンジンの音や振動で他の家族の睡眠を妨げてしまう恐れがあります。早寝をする家族の寝室はガレージから離れた場所に配置する、静音タイプのシャッター、又は引き戸にするなどの工夫が求められます。
耐震性が低下する
大きな間口が開くので、構造計算を基に設計しなかった場合、耐震性が低下する恐れがあります。特に間口が狭く奥行きが長いタイプの狭小住宅をガレージハウスにする場合には、細心の注意がはらわれた設計が求められます。
居住部分が圧迫される
ガレージに使う面積と居住部分とのバランスを考えながら間取り計画を進めていく必要があります。駐車する以外にも多目的に使いたいと考えると、ついガレージの面積を広くとりたくなってしまいますが、居住面積を圧迫しない面積に抑えることが大切です。
ガレージを隣接させる家の特徴と問題点
ビルトインガレージのようにリビングから愛車をめでることはできない代わりに、排気ガスが家の中に侵入する心配がなく、家の中に侵入してくるエンジン音も抑えられます。ただ、ガレージの出入り口と住宅の出入り口、または玄関ドアとの動線に配慮しないと、利便性が低下してしまいます。
■ カーポートを設けて敷地内に駐車する方法、家の中に駐車できるインナーガレージにする方法という、それぞれの駐車方法について考えていきましょう。
コラム ガレージのある家の暮らしやすさと注意しなくてはならないこと
ガレージの造り方
ガレージは家族の利便性を向上させ、車を大切にできる良さがある反面、造り方によってはその良さが十分に活かせないスペースになってしまう恐れもあります。使いやすく安全なガレージを生み出すために必要なことを確認していきましょう。
窓を設ける
ガレージを安全に使う為にも、ガレージ内を昼間は明るくする為にも、窓は役立ちます。特にガレージには駐車するだけではなく、車やスポーツ用品のお手入れ、趣味の作業などをする、雨の日に子供を遊ばせるというような使い方をする場合、窓のあるガレージは使いやすさが拡がります。
出入り口の工夫
ガレージのシャッター音は近隣の住民にも、家族にも迷惑がかかります。静音タイプのシャッターを採用するという方法もありますが、その他に引き戸を設けるという方法もあります。
収納スペース
ガレージ内でしたこと、使い物のサイズと量に合わせた収納がガレージの使い勝手を向上させます。無駄な収納になってしまわないよう、収納の目的を明確にしてサイズを決めていくことが大切です。ロフトタイプに収納も有効です。
可変性に配慮
ガレージはカーポートのように、車が増えたら増設するという訳にはいきません。その為、将来的な車の変化に応じられるガレージにすることが大切です。子どもが増えて大きい車に乗り換えることもあれば、子供が成長して子供用の車を持つようになるかもしれません。または、生活の変化で車が2台必要になることもあるでしょう。新築に時点で考えられる将来の変化に応じられるガレージを計画することがいつまでも使い続けられるガレージに繋がります。
■ ガレージを大きくするために床面積を増やし過ぎると、建築費も土地の価格も嵩んでしまいます。家族構成に合わせた費用や床面積の割り出し方、浜松市の平均的な建築面積と建築費、土地の価格についてみていきましょう。
コラム 浜松の工務店で建てる注文住宅の費用と床面積の関係
ガレージのある家の建築実例
ガレージがある家の建築実例をご紹介します。
暮らしの中にあるガレージがある家 浜松市浜北区U様邸
暮らしの中にあるガレージがある家 浜松市浜北区U様邸
広いガレージでの車メンテナンスを最優先にしながら、「遊び」や「ロフトからの眺め」にもこだわった場所にしたい…そんな想いが詰まったガレージのある家です。
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畳小あがり付きLDK | 将来間仕切り可能な子供部屋 |
ビルトインガレージ付の家 浜松市南区S様邸
ビルトインガレージ付の家 浜松市南区S様邸
1階にガレージ、2階にリビングとキッチンなる間取りの家の中にガレージがある家です。住宅地ですが2階リビングの恩恵で、明るいLDKが生まれています。
バイクガレージがある木の家 浜松市中区T様邸
工具や薪ストーブを置いても十分な整備スペースが確保できる6帖の広さを持つ土間のバイクガレージです。土間とLDKは建具を開放すると繋がりが感じられる大空間です。土間上部を5帖の大型の吹抜けがあり、薪ストーブ1台で全館暖房ができるように設計されています。
ガレージのある家を計画する際には、家全体の床面積と家族構成、敷地周辺の環境などを考え併せて計画を進めていくことが大切です。
■ 近年、家にいる時間はほとんどリビングで過ごすというライフスタイルのご家族が増えています。そのようなライフスタイルのご家族にとって、リビングの居心地の良さは、暮らしやすい家にするためには、なくてはならない条件です。
コラム 浜松の工務店が提案する狭小地に建てる2階リビングの住宅
浜松で家族の暮らしに寄り添った自然素材の家を造る工務店
田畑工事は、「ご家族が生涯を通じて、健康・快適に暮らせる住まい」
という創業以来の想いを基に、家づくりをしています。
自然素材で建てられた家、一世代だけで終わる家ではなく、子や孫の代まで、心地よく暮らせる家、家族それぞれのライフスタイルに寄り添った家をお考えであれば、ぜひ田畑工事のモデルハウス見学や家づくり相談においでください。