家づくりにおいては、快適で居心地の良い家にしたいという想いを基にプランを進めていくことと思います。快適で居心地の良い家にする為には、断熱・気密性などの住宅性能や、広々としたリビング、見る度に嬉しくなるような外観など、たくさんの要素があります。
その中で、常に「常にすっきりした清潔な家」を維持することに大きく影響する要素が収納です。家づくりにおいて収納にこだわって間取りプランを進めるケースは多い一方、暮らし始めてから収納の造り方で後悔するケースも少なくありません。使い勝手が良い活きた収納を造る為のポイントを考えていきましょう。
注文住宅の収納はどのくらい必要?多過ぎる収納も少ない収納も失敗に繋がる
「収納がたくさんあれば、物が部屋の中に出しっぱなしになることがないから、すっきりするだろう」と考え、デッドスペースはすべて収納にする、各部屋に収納をつけるという収納計画は効率的ではありません。使い勝手が考えられていない収納は、たくさんあっても、使わない収納、使えない収納になってしまいます。加えて、収納は増やせば増やすほど、建築費が嵩んでいきます。
収納スペースの広さは、現在の家族の持ち物の量と、子どもが幼い場合には、子供が成長した時点での持ち物の量を考えてきめていきます。今より広い家に移るのだから、収納スペースも増やそうと考えて、収納スペースを広げてしまうと、収納できる場所がある安心感から、物が増えていってしまう恐れもありますます。
現在の住まいでどうしても足りない収納量と、子供が成長した時に必要な収納量を併せて、必要最小限の収納量を割り出すことが大切です。戸建て住宅の収納の面積の割合は、12%~15%が一般的ですが、家族構成や暮らし方によってその割合は変わってきます。その為、注文住宅の収納計画では、具体的に家族の持ち物をリストアップし、収納に使う床面積を決めていく必要があります。増やし過ぎると建築費が嵩み、少ない収納では家の中が片付きません。
加えて、収納はどのくらいサイズにするかということもポイントの一つです。家全体の収納量としてはちょうど良いはずなのに、収納しきれないという問題が起こる原因は、収納のサイズにもあります。奥行きがありすぎて、奥にしまうと手前の物をいったん出さなくてはならないので、奥の部分を使わずに空けている、または奥にしまったものがしまいっぱなしになる収納も、浅すぎて入りきらないという収納は、無駄な収納スペースになってしまいます。幅と高さがありすぎて、中途半端に空間が残ってしまう、幅や高さが足りなくて入らない収納も、使えない収納です。
収納のサイズを決める際には、具体的に収納する物のサイズを計ることが重要です。家づくりのプラン作成時には、決めなくてはいけないことが非常に多く、そこまではできないと思われる方も多いでしょう。しかし、活きた収納は暮らし始めてからの快適性に大きな影響があります。
家づくりにあたって、快適な家にしたいという想いは、誰もが持っていると思います。快適な家には3つのポイントがあります。何時までも安心して暮らせる家であることと、心地よい環境の調った家、そして生活のしやすい家であることです。3つのポイントを全て備える為には、どのように家づくり計画を進めていけばよいのでしょうか? コラム 快適な家が生み出す家族の幸せ |
収納スペースの位置は動線に合わせる おすすめはリビングの収納とシューズクローク
家事と子育てを一緒に楽しむ家 掛川市 K様邸
【ウォークスルータイプ・家族用の帰宅動線のある玄関の建築事例】
家族用の動線+収納スペースとリビングの間には帰宅後の手洗いうがいができるよう洗面台が設けられています。
収納計画のポイントには、家族構成にあわせた収納の面積と、収める物に合わせた最適なサイズの他に、生活動線に合わせるということがあります。使いたい物を使いたい時にいつでも出せる、しまいたい時にしまいたい物をいつでも収納できるスペースにする為です。
家事に必要な掃除用品は掃除をしようと思った時にすぐ取り出せないと、すぐ使える位置に置いてしまい、収納しなくなってしまいます。無理に収納しようとすれば、家事時間が圧迫されてしまいます。一方、しまいたい時に収納スペースが近くにないと、しまいに行くのが面倒で、部屋の中に置いてしまうのではないでしょうか?
そこでおすすめしたい収納が、リビング収納、またはシューズクローク(玄関土間収納)です。家族の生活動線、床面積と間取り全体のバランスを考えて計画してみましょう。
リビング収納
玄関からリビングに直行できる間取りで、家族は帰宅するリビングに行き、長時間を過ごすという暮らし方の家族には、最適な収納です。リビング内に設ける家族構成と持ち物の量に合わせた広さの収納が、リビングに溢れる物をすっきりさせます。玄関からリビングに直行できる間取りでは、帰宅した家族が上着や荷物をソファの上に置いたりするため、どうしてもリビング内に物が溢れてしまいます。子どもがまだ幼いうちは、おもちゃ、子どもの着替え、お昼寝用のブランケットなどもあるでしょう。
リビング収納の内部には、リビングに収納したい物の量に合わせてハンガーポールや棚を設けます。帰宅時にしまいたい物、リビングで使う消耗品の買い置き、リビング内の見せる収納に収まりきらない本やCDなどを具体的にリストアップし、内部の造り方に反映させることが大切です。また、子どもが幼いうちは、子供にも手が届く場所に棚を設けたり、子ども用の収納ボックスを置いたりしてあげると、自分でお片付けをする習慣が身につきます。上手に収納できなくても、大人が後で調えてあげると、だんだん上手に収納できるようになっていきます。ウォークスルークローゼットにすると、扉の開閉がないので、子どもでも使いやすく、大人にとっても両手に荷物を抱えている時や、掃除をする時には便利です。
リビングは、家の持つ目的のひとつである、家族の心の健康を調えるという大きな役割をしています。その為、家づくりを計画する多くのご家族が、くつろげるリビングのある家を建てたいと望んでいます。くつろげるリビングを実現するためには、どのようなことを考えて計画を進めたらよいのでしょうか?
シューズクローク・玄関土間収納
真壁平家は住まいの理想型 周智郡O様邸
【シューズ・コートクロークウォークのある玄関の建築事例】
ゆったりした3畳の玄関土間には、1.5畳のシューズ・コートクロークウォーク併設されています。
帰宅した際の荷物を玄関で収納するという考え方の収納スペースです。ウォークスルータイプにして、家族用の帰宅動線と、来客用動線を2つ造る方法もあります。どちらの場合であっても、土間収納が組み合わされていると、帰宅時の上着や荷物だけではなく、ベビーカーや自転車、スポーツ用品などもしまっておけます。
窓のある玄関収納に姿見を置いておくと、自然光が入ってくるので、外出前の支度の仕上げに役立ちます。室内でメイクをすると、外に出た時不自然なメイクに感じたり、洋服の色合わせがイメージと違っていたりという経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?室内の照明の光色と自然の光色は異なるため、そのような現象が起きてしまいます。
玄関収納に広い面積を使える場合には、収納内部に作業スペースを設けるという間取りもあります。家の中では床の汚れが気になってできない作業をしたり、自転車やスポーツ用品のお手入れをしたりできます。
リビングは、家の持つ目的のひとつである、家族の心の健康を調えるという大きな役割をしています。その為、家づくりを計画する多くのご家族が、くつろげるリビングのある家を建てたいと望んでいます。くつろげるリビングを実現するためには、どのようなことを考えて計画を進めたらよいのでしょうか? コラム くつろげるリビングのある家を建てたい |
洗面所の収納のアイデイア
家事と子育てを一緒に楽しむ家 掛川市 K様邸
【回遊できる家事動線に収納が設けられている家の建築事例】
キッチン裏にパントリー、家事室、洗面、浴室などのスペースを集約し、家事動線の短縮化を図りました。
一般的に戸建て住宅では、脱衣室と洗面所を共用し洗濯機を置くという間取りがほとんどです。この場合、家族の洗面用品、入浴用品の買い置き、掃除用品と掃除用具など、たくさんの物を収納する為、洗濯物のかごや、掃除用のモップを床に置く状況になりかねません。
水回りは、家の中でも特に清潔を保ちたい場所であり、カビが発生するなど汚れやすい場所でもあります。ところが、床に物が置かれている状況になってしまうと、掃除がしにくく清潔が保てません。
そこで収納ボックスを使った収納がおすすめです。収納する物のサイズと調に合わせたボックス、洗濯物を入れるカゴ、モップなどのサイズに合わせた棚を壁一面に設けると、洗面・脱衣室で必要な物を全て納められます。この際、入浴後に使う下着やパジャマなどを収められるようにしておくとさらに便利です。
洗面所の造り方によって、洗面や歯磨きはもちろん、入浴前後の快適さ、家事のしやすさが変わります。使い勝手の良い洗面所に必要な間取りや広さ、収納、さらにおしゃれな洗面所にするポイントの参考になさってください。
浜松で家族の暮らしに寄り添った自然素材の家を造る工務店
田畑工事は、「ご家族が生涯を通じて、健康・快適に暮らせる住まい」
という創業以来の想いを基に、家づくりをしています。
自然素材で建てられた家、一世代だけで終わる家ではなく、子や孫の代まで、心地よく暮らせる家、家族それぞれのライフスタイルに寄り添った家をお考えであれば、ぜひ田畑工事のモデルハウス見学や家づくり相談においでください。