ペットと一緒に暮らせる家にしたい…注文住宅を建てる際に、家族の一員であるペットの暮らしやすさにも気を配るご家族が増えています。犬には、高低差の少ない家、猫には家の中を歩き回れる間取りが向いています。
犬の性質、猫の性質を考えて、一緒に暮らすペットにとって安心して心地よく暮らせる家に必要なことを考えて行きましょう。
ペットとの暮らし
愛ネコと楽しく暮らす自然素材の家 浜松市東区 I様邸
家族にとって暮らしに癒しを与えてくれるペットとの暮らしはかけがえのないものです。お子様の情操教育にも貢献します。
コロナの影響もあり、ペットと暮らすご家族が増えた一方、ペットがいると、家がボロボロになる、汚れる、臭いなどの理由で飼育放棄をしてしまうケースが増えているようです。犬や猫のそれぞれの性質を理解し、居心地の良い家にしてあげれば、ペットにストレスが生まれず、家をボロボロにされるような事態にはなりません。
ペットは家族の一員です。犬なら18年前後、猫なら20年前後、環境があっていれば、もっと長生きできます。家族の一員であるペットも含めて、家族全員が楽しく暮らせる家を計画しませんか?
愛犬と暮らすなら平屋がおすすめ
平屋を楽しもう 浜松市東区Y様邸
家族にとっても階段のない暮らしができる平屋は魅力的ですが、犬にとっては最も暮らしやすい家です。
犬は階段が苦手
犬は、猫と違い頭部が大きいため、降りるという行動が苦手です。頭部の重みが前脚と腰にかかり、犬にとってはバランスのとりにくい体制になってしまうからです。その為、昇る時は楽々と上がっていっても、降りる時には恐怖を感じる仔もいます。
階段のある家に暮らし、日に何度も階段を昇り降りしていると、足腰に負担がかかり続け、高齢になった時に椎間板ヘルニアという病気を発生させてしまうことがあります。
椎間板ヘルニアは、椎間板が神経を圧迫して足に痛みや麻痺などの症状が出る病気です。歩きにくくなったりするだけではなく、重症化すると膀胱や肛門にまで影響の出てしまうことがあります。
椎間板ヘルニアの原因がすべて階段という訳ではなく、間違った抱っこの仕方や、背中を丸める姿勢をとらせることなどにも発症のリスクがあります。腰への負担を日常的にかけさせないことが発祥のリスクを低下させるので、階段のない平屋は理想的です。
2階建ての家では、階段の幅を広くし段差を低くする、階段と並べてスロープを設けるなどの工夫が必要です。ただ、かなり床面積に余裕がないと、他の部分の床面積が圧迫されてしまいます。
参考サイト [日本小動物獣医学会] 887ページ 胸腰部椎間板ヘルニアに併発した進行性脊髄軟化症の犬の早期診断に関する検討
犬は滑る床、硬い床も苦手
滑る床や硬い床も犬の腰に負担をかけてしまいます。無垢材のフローリングやコルクは、犬にとって歩きやすい柔軟性があります。
犬は家族と一緒にいるのが好き
マイペースな猫と違い、犬は常に家族と一緒にいることが大好きです。一緒に遊んでいない時でも家族の気配を感じていると安心します。家族がリビングにいる時はリビングで過ごしますが、家族が就寝の為2階に上がっていくと、ついていきたがります。
犬の寝場所は1階と決めて、階段の登り口にゲートを設け、2階には上がらせないという躾をするご家庭もあります。足腰への負担を考えると、それはとても良い方法ですが犬には理解できません。その為、毎晩寂しい想いをすることになってしまいます。
平屋はどこにいても、いつでも家族の気配が感じられ、夜間1階に置いてきぼりにされることもないので、犬にとってはとても幸せな環境です。
土間は愛犬の心地良い居場所
冬は日当たりの良い土間で日向ぼっこもできます。
庭と家の中が繋がる土間は、家族にとっても便利な場所ですが、犬にとっては寛ぎの場にもなり、お散歩の準備や帰宅時の身づくろいの場にもなります。
犬は皮膚に汗腺がないので体温調節が苦手で暑がりです。そんな犬にとって風通しのいい土間はひんやりした床と心地よい風で、夏は格好の寛ぎの場所になるでしょう。
また、土間はお散歩の前後にも役立ちます。犬の散歩に出かける時、土間の収納にリードやエチケット袋を入れておくと、お散歩の準備がスムーズです。特に雨の日には、カッパを着せたりしなくてはならないので、玄関でするより準備しやすいです。
帰宅時にも足を拭いたり、雨の日には濡れた体をふいたり、カッパを脱がせたりできます。土間の出入り口のそばに大き目のボールがついた水栓を設けておくと、足を洗えるのでより便利です。土間には水が飲めるような水が溜められる小さな水栓も夏の脱水対策として役立ちます。
関連コラム 日本では家の中と外では履物を取り替える習慣があるので、ほとんどの住宅には玄関に土間があります。必要最小限の面積に抑えられている土間が多いのですが、土間にはもっと多彩な可能性があります。
リビングやキッチンと玄関を繋ぐ通り土間、土間ダイニング、土間収納など土間の良さが活きる土間のある暮らしを楽しめる家にしませんか?
コラム 土間のある暮らしにはどんなメリットがあるの?
愛猫と暮らすなら吹き抜けのある家がおすすめ
愛ネコと楽しく暮らす自然素材の家 浜松市東区 I様邸
猫は犬と違って家族の生活に合わせるというよりも、自分のペースで自分の居場所を確保します。そんな猫にとって高い所や、日当たりが良く外の景色が見える窓は大好きな居場所です。
猫は高い所が好き
猫も高齢になると階段の昇り降りが苦手になりますが、若いうちは高い所に登るのが大好きです。キャットウォークが設ける他、吹き抜けがあると梁の上でも遊べます。ただ、高い所が大好きな猫も高い所から落ちれば怪我をしてしまいます。また、自分で登ったのに降りられなくなってしまう仔もいます。
キャットウォークをUターンできる幅にしたり、Uターンできる場所を作ったりしておく、複数の猫がいる場合には、ケンカでパニックになった時、いつでも降りられるルートを複数個所設けておくなどの工夫が必要です。
猫は窓辺が好き
猫は日向ぼっこと窓からの眺めが大好きです。外猫を保護した人の中には、外に出たいのでは…と心配されることもあると思いますが、猫は窓辺が好きなのです。新築時には、陽がよく当たる窓は、出窓にする、桟の奥行きを深くするなどの工夫をすると、猫の居心地の良い場所になります。
ただ、窓は玄関に次いで脱走の危険がある場所でもあります。窓に格子をつける、網戸のネットは猫の爪で敗れないようなネットの網戸にする、網戸にもロックをつけるなどの方法で、窓の危険を少なくできます。
窓の格子は、洗面所やキッチンによく見られる外側から設けるタイプは脱走防止に役立ちません。つけるなら窓の内側につけなくては脱走防止の効果が得られません。
窓の格子は、刑務所のようで嫌だという人もいますが、明るい色合いの無垢材なら良い雰囲気にできます。窓の内側に格子があると、外出中も窓を開けたままにしておけるので、ペットがお留守番をしていても、真夏以外ならエアコンをつけずにすみます。
関連コラム 新築住宅の間取りプランを作成する際、窓の位置はとても重要です。窓の種類や寸法、窓を配置する高さによって、家の中の環境が大きく変わるからです。窓の種類や位置は、外観のデザイン性にも影響を与えます。
コラム 住宅の窓は種類や配置で暮らしを変える
猫は家の中のパトロールが好き
猫は家の中を回遊するのが好きです。自分の気が向いた時には何時でも好きな場所に行ける、好きなように家中を歩き回れるという環境を作ってあげることが猫の居心地の良さを生みます。猫用の小さなドアを作り部屋と部屋を繋げる、梁も含めて回遊できるキャッウォークになっているなど、猫が好きなところに移動できるような環境です。
ただし、回遊できることと、怪我や脱走を防止する為に、危険な場所には立ち入らせないということを並行して考える必要があります。
脱走防止対策が必要
猫は犬と違って非常に素早くとっさの行動をします。特に驚いた時や恐怖を感じた時には、通常では考えられないような速さで動きます。宅配便の人が来て玄関を開けた時に大きな音がして、驚いて外に飛び出してしまった、窓の網戸を開けて飛び出してしまったなど、猫が脱走して困惑した飼い主さんは少なくないはずです。
玄関と窓には、脱走防止の為に格子を設ける、玄関には行けないような間取りの工夫にするなどの脱走防止対策が必要です。家を建てた後に、置き型の脱走防止ゲートなどを置くこともできますが、見た目があまりよくないのと、ちゃちな造りの物が多いです。できれば、新築時に造作で脱走防止の格子やゲートを設けておくことをお勧めします。万が一に備えてマイクロチップをつけておくことも考えましょう。
参考サイト 日本獣医師会 マイクロチップを用いた動物の個体識別
関連コラム 犬にとっても猫にとってもお留守番中に快適な室温が維持されていることはとても大切です。全館空調は、冷暖房機器が設置されている部屋だけではなく、家全体の温度を調えるという考え方に基づいた住宅設備機器です。温熱環境の調え方と同時に全館空調について確認していきましょう。
コラム 全館空調とは戸建ての家を快適な家にする空調設備
注文住宅は、家族構成や家族の暮らし方に合わせた理想の家を実現できます。ペットとの暮らしがしやすい家は、家族にとってもペットにとっても幸せな毎日を生み出します。注文住宅ならではの強みを生かしてペットと暮らす家を計画されませんか?
浜松で家族の暮らしに寄り添った自然素材の家を造る工務店
田畑工事は、「ご家族が生涯を通じて、健康・快適に暮らせる住まい」
という創業以来の想いを基に、家づくりをしています。
自然素材で建てられた家、一世代だけで終わる家ではなく、子や孫の代まで、心地よく暮らせる家、家族それぞれのライフスタイルに寄り添った家をお考えであれば、ぜひ田畑工事のモデルハウス見学や家づくり相談においでください。