【平屋みたいな2階建て】ってどんな家?メリット・デメリットと静岡県の施工事例を紹介
注文住宅を建築するとき、日々の動作が楽で老後の生活にも優しい「平屋」を建てたいと思う人は多いものです。
一方で、坪単価が高くなりがちで建物の本体価格が上がりやすい点、広めの土地が必要で土地の取得費用が高額になる点など、予算の関係から平屋を諦める人もいます。
こうした人におすすめできるのは「平屋みたいな2階建て」です。
外観は平屋のように見えつつ、実は内部は2階建てとなっている住まいはどんな特徴を有しているのでしょうか。静岡県で建築された事例とともに紹介します。
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「平屋みたいな2階建て」ってどんな家?
「平屋みたいな2階建て」とは、一体どのような家なのでしょうか。
明確な定義はないものの、一般的には以下のどちらかの特徴を有する住まいを指しています。
- ・外観は平屋のように見えて、内部は2階建てになっている
- ・外観は平屋のように見えて、ロフトが設けられている
なお、2階建てとロフトの違いは天井の高さにあります。
天井の高さが1.4m未満であれば、そのフロアは階として認められず、床面積にも参入されないので固定資産税を軽減できるメリットがあります。
なお、2階建て・ロフトの区別は自治体によって判断が異なる場合があるので、設計段階で自治体の建築担当課に確認することをおすすめします。
「平屋みたいな2階建て」のメリット
平屋みたいな2階建てを建築すると、以下の7つのメリットを感じられるでしょう。
- ・高さが抑えられて高級感が感じられる
- ・家事動線に優れた間取りを作れる
- ・採光・通風に優れた間取りになる
- ・ロフトを加えて開放的なリビングに
- ・老後の暮らしにも対応できる
- ・家族間のコミュニケーションが取りやすい
- ・平屋で不足しがちな収納を補える
高さが抑えられて高級感が感じられる
>施工事例:支えあって楽しく仲良く。平屋の二世帯住宅(磐田市)
平屋みたいな2階建てでは、完全な2階建てと比べて建物の高さを抑えられるため「高さを抑えた高級感ある外観」を実現できます。
特に屋根の先(軒)の高さを低くするよう意識して設計すると、重厚感が得られて優れたデザインの家を実現できるでしょう。
家事動線に優れた間取りを作れる
寝室や子ども室など、最低限の部屋だけを2階に配置した住まいでは、基本的な日々の動作は平屋と変わりません。
家事を行う際も、1階部分で動作が完結するため階段を使用せずにすみ、上下動がないことから「家事動線に優れた間取り」で疲れを感じずに過ごせるでしょう。
>関連コラム:使い勝手の良い土間収納がある間取り|ベストな位置・広さ・動線は?
ロフトを加えて開放的なリビングに
リビングにロフトを設けることで、天井高を確保した「開放的なリビング」を実現できます。
LDKを開放的に演出する場合、天井高を高くする、勾配天井にするといった方法が考えられますが、平屋みたいな2階建てでは、2階部分の天井も全て開放し構造用の部材も見られるよう設計。
非常に高く広い空間を手に入れられます。
採光・通風に優れた間取りになる
リビングにロフトがあれば「採光・通風に優れた間取り」を実現できるでしょう。
ロフトに窓を設けることで光を取り込めます。
さらに暖かい空気が上昇することを利用して、ロフトの窓から熱を排出すれば(重力換気といいます)暖かい空気を効率的に排除して、涼しく暮らせます。
>関連コラム:【明るい家】実現するための9つの工夫を紹介│浜松市で実現した明るい家の実例も解説
老後の暮らしにも対応できる
先述したとおり、平屋みたいな2階建てでは「老後の暮らしにも対応できる」点は大きなメリットです。
1階にLDKや水回り、和室といった老後の生活が成り立つ間取り・設備を用意しておけば、足腰が弱くなったり、車イスが必要になった場合もバリアフリー化が容易です。
家族間のコミュニケーションが取りやすい
平屋みたいな2階建てでは限られた床面積を有効に活用するため、リビングなど吹き抜けのある場所に階段を設けることが多くなっています。
リビングに階段があれば、家族が上階にいくとき下階に下りるとき「家族間で気軽にコミュニケーションをとれる」でしょう。
平屋で不足しがちな収納を補える
「平屋で不足しがちな収納を補える」点は大きなメリットです。
平屋は建築費用や土地取得費用が高額になりやすいことから、家をコンパクトにするため収納が削られがちです。
一部でも2階があれば、2階に集中収納を設けるなど費用を抑えつつ収納を増やせるので、物が溢れてしまう悩みも解消できます。
平屋みたいな2階建てを建築することで、こうしたメリットを持つ住まいが手に入るでしょう。
なお、一般的な平屋・2階建てと比べると「平屋みたいな2階建て」は特殊な寸法がたくさん出現するので設計が難しいとされます。
過去に施工した経験がある業者に依頼することをお勧めします。
>平屋の見学会を開催することもあるので「田畑工事のイベント」も随時確認をおすすめします。
「平屋みたいな2階建て」のデメリット
平屋みたいな2階建ては、採用することでメリットだけを感じられる訳ではありません。
以下の3つのデメリットを感じる可能性があるので、認識しておきましょう。
- ・建築費が節約できない可能性も
- ・2階は将来使わなくなる場合も
- ・階段・吹き抜けを通じて暖気が2階にいく
建築費が節約できない可能性も
1つ目は「建築費を節約できない可能性」があることです。
一部分を2階建てにする工法は、設計・施工が複雑になることもあり、坪単価が上がる原因になることもあります。
平屋・総2階・一部2階、いずれが安価になるかは、工務店・ハウスメーカーや土地を取得するエリアにもよるので、見積もりを依頼して比較することをおすすめします。
2階は将来使わなくなる場合も
2つ目は「2階部分を将来的に使わなくなる可能性」があることです。
50歳・60歳と高齢になるにつれて足腰の筋肉は衰えが見られます。2階に上がることも面倒になると、2階の使用率は低くなるでしょう。
使用率の低い2階を見ると「平屋を選択した方がよかったかもしれない」と思う日が来るかもしれません。
階段・吹き抜けを通じて暖気が2階にいく
3つ目は吹き抜けやリビング階段を設けたことで「暖気が上昇して冬場に寒さを感じる」可能性があることです。
暖かい空気が上昇する性質は、夏場はLDKを涼しくする効果を発揮しますが、冬場は寒さを感じさせます。
吹き抜けを設けるなら、十分な気密・断熱性能と適切な空調計画が欠かせません。
>田畑工事では、断熱性・気密性を高める各種対策を施しています。詳しく知りたい方は「田畑工事の断熱性能」をご覧ください。
「平屋みたいな2階建て」静岡県の施工実例2選
記事の終わりに、外部からは平屋に見える「平屋みたいな2階建て」の静岡県における施工事例を紹介します。
庭の四季を楽しみながら快適なワンフロアの暮らしができる家│浜松市浜北区
>施工事例:庭の四季を楽しみながら快適なワンフロアの暮らしができる家│浜松市浜北区
浜松市浜北区に建築された注文住宅は、平屋のような外観を有しています。
小屋裏空間を広く取るために屋根の勾配を急にしていますが、それでも全体として低く抑えられた外観と屋根瓦・立派な数寄屋風の門塀が重厚感を醸しています。
>施工事例:庭の四季を楽しみながら快適なワンフロアの暮らしができる家│浜松市浜北区
内部はリビングの一部が吹き抜けになっていて、非常に開放的な空間を実現しています。
LDKと2階の廊下までがひとつの大空間となっています。
>施工事例:庭の四季を楽しみながら快適なワンフロアの暮らしができる家│浜松市浜北区
屋根の勾配なりに最も高い位置には子ども室を設けています。
2階の廊下と子ども室には天窓も設けていて、採光・通風が確保できるよう配慮されている点にも注目です。
真壁平家は住まいの理想型│周智郡
周智郡に建築された注文住宅も、外観は平屋そのもので、大きな屋根と張り出した軒が印象的な外観です。
内部はLDKをつなげた24畳の大空間に吹き抜けが加わった、広々とした空間です。
建物を支える柱・梁・小屋裏空間を現しにすることで、木材自体が優れた内装デザインを演出しています。
まとめ│平屋と2階建ての”あいだ”の間取り
>施工事例:四季を楽しめる快適なワンフロアの暮らし│浜松市西区
平屋のように見えて内部は2階建て、またはロフトのある家について、特徴や事例を紹介しました。
一般的には天井で閉じられるはずの小屋裏空間をつなげることで、本来は何も使われないはずだった空間を有効活用できるため「平屋みたいな2階建ての家」は限られた床面積を有効に活用できます。
平屋を希望しながら、予算の面で諦めかけている人は、平屋と2階建てのあいだの選択肢があることを認識しましょう。
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浜松で家族の暮らしに寄り添った自然素材の家を造る工務店
田畑工事は、「ご家族が生涯を通じて、健康・快適に暮らせる住まい」
という創業以来の想いを基に、家づくりをしています。
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