切妻屋根とは?8つのメリット・3つのデメリット、後悔と対策や構造的な特徴も解説│施工事例も紹介
「切妻屋根の家ってどんな家?」
「屋根を切妻にした場合のメリット・デメリットは?後悔することはある?」
本記事では、こうした疑問にお答えします。
屋根の頂部から左右へと綺麗に分かれる形の切妻屋根は、日本の気候に合う理に叶った屋根型です。
一方で、古来からある屋根型であるため、人によってはデザインが気に入らないなど、後悔を抱えるケースがあることも。
切妻屋根の特徴を把握して、おしゃれで機能的な住まいを実現しましょう。
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切妻屋根とは?
切妻屋根は、屋根の頂部(最も高い箇所)から左右に向かって下がり勾配になる屋根型です。
日本では最も一般的に見られる屋根型で、梅雨や台風時の雨水を迅速に排除できることから、日本の風土に合った屋根といえます。
軒(屋根の先)を大きく伸ばすことで、雨が外壁に付着することを防ぐ効果もあります。
▶関連コラム:軒のある家の建築実例|軒が外観デザインにもたらすメリットとは
切妻屋根の家ってどんな家?施工事例を確認
切妻屋根の家を建てた場合、どのような家が完成するのか気になる方もいるでしょう。
そこで、静岡県で建てられた切妻屋根の住まいの実例を紹介します。
「瓦屋根が美しい二世帯住宅」は、一部二階建ての住まいで、一階も二階も切妻屋根を採用した、伝統的な外観の住まいです。
軒をしっかりと伸ばし、雨風を防ぐ実用性を確保しつつ、重厚感ある外観デザインを実現しています。
リビング・ダイニングは屋根の角度に合わせた勾配天井になっていて、平面的で動きやすい動線でありながら、開放的な空間です。
切妻屋根は頂部が高くなることから、小屋裏空間を広く取りやすい点も特徴的です。
本事例でも、大きなロフト空間を設けて、書斎や子どもの遊び場所、収納など多目的に活用できるスペースを確保しました。
このように、切妻屋根の住まいにすることで、雨漏り対策や実用的な空間の確保をしながら、伝統的で重厚感を感じられるおしゃれな住まいを建てられます。
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切妻屋根にする8つのメリット
実際に切妻屋根の家を建てる場合、どのような特徴があるのか紹介します。
まずは、「切妻屋根にしてよかった」というメリットを確認しましょう。
- ・シンプルな屋根形で施工費用が安価
- ・メンテナンス費用も安価に
- ・シンプルで施工不良を起こしにくい
- ・雨水をすぐに排除でき雨漏りが少ない
- ・和洋どちらの雰囲気にも合う
- ・小屋裏が大きくなり収納などに活用できる
- ・太陽光発電を搭載しやすい
- ・小屋裏通気を取りやすい
シンプルな屋根形で施工費用が安価
1つ目の特徴は、切妻屋根は非常にシンプルな屋根型であることから、施工の手間がかからず安価であることです。
屋根が曲がる箇所は頂部に限られ、役物(角度を変える箇所に取り付ける建材)の数を少なくできることも費用を抑えられる要因です。
メンテナンス費用も安価に
2つ目の特徴は、メンテナンスにかかる費用も安く済むことです。
どんな屋根でも、建築から一定の時間が過ぎると再塗装や葺き替えが必要な時期が訪れます。
このとき、切妻屋根であれば塗装や再施工の手間を少なくでき、メンテナンスにかかる費用を抑えられるでしょう。
シンプルで施工不良を起こしにくい
3つ目の特徴は、シンプルな屋根型であることから施工不良が起きづらいことです。
屋根を設置する目的は雨水を除去し、室内に雨漏りを生じさせないこと。
曲げや立ち上がりの多い複雑な屋根型であれば、屋根の防水層を部分的に切断したり貼り付けたりすることが雨漏りの原因になるケースがあります。
一方でシンプルな屋根型である切妻屋根は、防水層を曲げたりすることなく上から下へシンプルに施工でき、雨漏りの原因を防げます。
雨水をすぐに排除でき雨漏りが少ない
4つ目の特徴は、雨水をすぐに排除できることです。
雨水は、屋根から素早く排除するほど雨漏りのリスクを減らせます。
複雑な形の屋根は、雨樋に至るまで複数回屈曲部があったり、部分的に勾配が変わったりして、屋根に滞留する時間が長くなることから雨漏りの発生リスクが高まります。
屋根に降った雨を直接雨樋へ届けられる切妻屋根は、雨漏りのリスクが少なくなる屋根型です。
影ができにくく屋根に苔が生えにくい点も、雨漏りを避けられるポイントになります。
和洋どちらの雰囲気にも合う
>施工事例:コンパクトな二世帯住宅で楽しく暮らす自然素材の家(浜松市西区)
5つ目の特徴は、和洋どちらの雰囲気にも合うことです。
切妻屋根と効くと和風住宅のイメージがあるかもしれません。
しかし、洋風の装いの住まいにも切妻屋根はマッチし、優れた外観の住まいを建てられます。
和モダンな住まいにも感じられて、おしゃれな外観になるでしょう。
▶関連コラム:シンプルな和モダンの外観実例|おしゃれに仕上げるポイントとは
小屋裏が大きくなり収納などに活用できる
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6つ目の特徴は、屋根の頂部を中心に大きな小屋裏を作ることができ、収納などに活用できることです。
切妻屋根は、左右の屋根が合わさった頂部が高くなります。
設計によっては人が立っても十分な高さを確保することもできますので、収納だけでなく、ワークスペースや書斎としての活用も可能です。
また、小屋裏にロフトを設け窓を設置することで、採光・通風に効果的な間取りにもなりますので、機能的な住宅を求める方にもおすすめです。
▶関連コラム:【1.5階建て・中二階】平屋で作る4つのメリット・3つのデメリットを解説
太陽光発電を搭載しやすい
7つ目は太陽光発電装置を搭載しやすいことです。
切妻屋根は、一般的には南北2方向に向かって屋根を伸ばします。
このうち南方向の屋根は一日中日光が当たりますので、効率的な発電が可能です。
自家消費する、売電する、蓄電池に貯めて夜間に使うなど、いずれの目的で太陽光発電装置を設置する場合でも、効率的な発電ができるでしょう。
小屋裏通気を取りやすい
8つ目は、小屋裏の通気を取りやすいことです。
住まいは風通しが重要という認識がありますが、人が生活する空間に加えて、壁の中や屋根から屋根の頂部といった箇所の通気も重要です。
適切に換気することで、夏場の壁面・天井部分からの熱気を抑え、見えない部分でのカビの発生を抑えることができます。
シンプルな屋根型の切妻屋根は、屋根内部の効率的な換気に効果を発揮しますので、住まいの長期的な耐久性も期待できます。
切妻屋根にする3つのデメリット・後悔と対策
こうしたメリットがある一方で、切妻屋根にすることでデメリット・後悔を感じることもあります。
以下3つのデメリットを感じる可能性を把握して、設計の段階で対策を取ることが大切です。
デザインが古く見えることも(対策:窓や素材でデザイン)
1つ目は、デザインが古く見える可能性があることです。
切妻屋根は日本の気候に合うことから、古くから利用されてきた屋根型です。
このため、人によってはデザインの好みが合わず、キューブ型の屋根など特徴的なデザインの住まいを好ましく思うこともあるでしょう。
>施工事例:大きな軒とどこか懐かしい広い土間のある家(浜松市北区)
切妻屋根の機能性を認めつつデザインが合わない場合は、窓の配置や素材などでデザインを整えてみましょう。
事例のように、サイディングと天然素材の組み合わせや、窓の配置を整えることなど、窓配置や素材の工夫で切妻屋根でもスタイリッシュな住まいは実現可能です。
妻側が劣化しやすい(対策:しっかり軒・庇を出す)
2つ目は、妻側が劣化しやすいことです。
妻側とは、切妻屋根の住まいの側面部分のことで、屋根を伸ばしやすい正面部分と比べて日光や雨が当たりやすく、劣化しやすいことが指摘されます。
妻側の劣化を避けるためには、事例のように側面方向にも屋根を伸ばすことが大切です。
玄関ドアなど開口部を設ける場合は、主要な屋根とは別に小型の屋根や庇(ひさし)を取り付けることも、劣化・雨漏り対策になります。
斜線制限を受けることがある(対策:柔軟な工務店に依頼)
3つ目は斜線制限を受けるケースがあることです。
斜線制限とは、道路や隣家との境界線から一定の基準に従って線を引き、その中で建築するよう制限をかける制度です。
隣家や道路の採光・通風など環境を守るために設定されています。
切妻屋根の場合は、屋根の頂部が斜線制限にかかることがあり、建物の形に制限を受けるケースがあります。
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斜線制限に対しては、柔軟な設計ができる工務店への依頼がおすすめです。
事例のように棟の方向を90度変えることなど、斜線制限を避ける方法は複数あります。
土地の形状や各種制限に対応できるよう、設計力の高い工務店を探してみましょう。
>浜松市で「機能的な切妻屋根の家」を建てたいなら、豊富な施工経験のある「田畑工事」まで、お気軽にご相談ください。
まとめ│機能的な切妻屋根の家なら「田畑工事」で
日本で古くから利用されてきた屋根型、切妻屋根について、どのような形なのか、どういったメリット・デメリットがあるのかなど特徴を解説しました。
切妻屋根は夏の強い日差しや強風・大雨などのある、日本の気候に合う優れた屋根型です。
また、上手にデザインすることで、伝統的な和風住宅にも、スタイリッシュでモダンな住宅にも活用できます。
機能性もデザインも優れた住まいを目指す方は、切妻屋根を選択肢に加えてみましょう。
>浜松市で「機能的な切妻屋根の家」を建てたいなら、豊富な施工経験のある「田畑工事」まで、お気軽にご相談ください。
浜松で家族の暮らしに寄り添った自然素材の家を造る工務店
田畑工事は、「ご家族が生涯を通じて、健康・快適に暮らせる住まい」
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