ガレージのある家の暮らしやすさと注意しなくてはならないこと
家族が使う車を駐車する場所には、敷地内に設ける駐車スペースを使うケースがほとんどです。
都市部の住宅密集地では、敷地内に駐車スペースを確保できず、近隣の月極め駐車場を利用することもあるでしょう。
さらに、もう一つの方法として、インナーガレージのある家にするという選択肢があります。
カーポートを設けて敷地内に駐車する方法、家の中に駐車できるインナーガレージにする方法という、それぞれの駐車方法について考えていきましょう。
カーポートのタイプ
袋井市M様邸
敷地内に柱で屋根を支えるカーポートを設置する駐車方法です。
敷地が狭い場合には、片側だけの柱で屋根を支える片側支持タイプ、
安定感のある両側支持タイプ、
構法に柱設置し、全面が高くなっている屋根と組み合わせる、後方支持タイプがあり、
複数の車を駐車する場合には、それぞれのタイプを組み合わせます。住宅と一体化したデザインのカーポートもあります。
門扉やフェンスとトータルコーディネートできる手軽さや、インナーガレージより低価格で設置できること、敷地に余裕があれば、将来的に車の台数が増えても、増設できることが魅力です。
インナーガレージの魅力
袋井市T様邸
インナーガレージは、住宅の中にガレージを組み入れる方法です。
その為、インナーガレージを作る場合には、家づくりプランの段階から、インナーガレージのある家として、計画を進めなくてはなりません。
鉄筋コンクリートの豪邸でなくては、インナーガレージのある家は建てられないのでは?
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。
インナーガレージは、敷地に余裕がある場合だけではなく、敷地内に駐車スペースを確保できない、狭小地の住宅に採り入れられることもあります。
■ インナーガレージのある家での暮らしの特徴
「車は大事に使いたい」「車の手入れが楽しみ」
という人にとって、インナーガレージは強い味方です。
同時に、家族にとっても、「車と乗り降りが、家の中でできる」
という便利さがあります。
敷地内がすっきりする
門から家までの間に、車や自転車が置いてある場合、敷地と住宅の位置関係によっては、ごちゃごちゃした雰囲気の玄関周りになってしまうことがあります。
そのような状態だと、門から家の玄関までの動線が、スムーズではなくなってしまうこともあります。
インナーガレージがあれば、車はガレージ内に駐車します。
自転車も、ガレージ内に駐輪できます。
その結果、玄関周りは、見た目がすっきりし、動線もスムーズになります。
また、1台分の駐車スペースしかない敷地面積であっても、インナーガレージに自宅の車は駐車してあるので、車で来訪するお客様に備えたスペースも、確保しておけます。
愛車を守れる
紫外線や、雨風によっておこる褪色や、部品の劣化から車を守れます。
シャッター付きにしておけば、盗難にあったり、車にいたずらをされたりする心配もありません。
さらに、インナーガレージの中に、工具を収納する棚を設置しておけば、こまめに愛車の手入れができます。
ワックスをかけたり、季節ごとのタイヤの交換をしたり、自宅内で、車の手入れを楽しめます。
いつも車の存在を感じていたいという想いを叶えるために、家の中からガレージ内が見えるように設計される家もあります。
雨に濡れずに車からの乗り降りができる
通勤や、習い事への送り迎え、食料品などの日常的な買い物に、車を利用している場合、雨に濡れずに車からの乗り降りができるインナーガレージは、とても便利な存在です。
重い食料品を運び込む場合にも、両手を使って、運び入れられます。
車椅子の家族にとっても、いったん外に出ず、車に乗れるので、外出が、楽にできるようになります。
車椅子の家族を、毎日送り迎えする場合には、インナーガレージがあると、送り迎えをする家族の負担も軽くなります。
スポーツ用品や自転車を収納できる
土間収納でなくては納められない物の収納場所としても、インナーガレージは活躍します。
玄関土間に収納しきれないベビーカーやスポーツ用品があると、玄関内が片付かず、見栄えも使い勝手も悪い玄関になってしまいます。
インナーガレージは、内部の作り方によっては、スポーツ用品やベビーカーを置ける場所としても使えます。
自転車も雨ざらしにならずにすみます。
インナーガレージの設置を検討する際に注意しなくてはならない点
ガレージを家に組み込むことによって、問題が発生することもあります。
問題が発生する理由を知り、使い勝手が良く、安全なインナーガレージにするための方法を確認していきましょう。
■ 車種を変えると使えなくなることがある
車を買い替えたり、車の台数が増えたりすると、インナーガレージに入りきらなくなり、ガレージとして使えなくなることがあります。
後付けのカーポートと違い、インナーガレージは、間口や高さを変更できません。
家は長く住むところです。
家づくりプランの際に、
将来的に車の台数が増える可能性、
今より大きな車に買い替えをする可能性を十分考慮し、
それに見合ったサイズのインナーガレージを、計画することが大切です。
■ 防犯性が低下する場合がある
シャッターや引き戸をつけないインナーガレージの場合、侵入強盗犯が、潜んでしまう可能性があります。
屋外にあるカーポートの場合、壁で囲われているわけではないので、車の周囲に視線が届きますが、インナーガレージの場合は、壁に囲われています。
隙を見て、入り込み、侵入のチャンスを窺われる不安があります。
それを考えると、シャッターや引き戸のついたインナーガレージが理想的です。
もし、シャッターや引き戸をつけない場合には、人感センサーを多めに設置するなど、防犯上の工夫が必要です。
■ シャッター音
防犯面から考えた場合、シャッターは重要な役割を果たしますが、同時に、開閉時の騒音が、ご近所に迷惑をかけてしまう場合もあります。
そればかりか、一緒に住んでいる家族の睡眠を、妨げてしまう恐れもあります。
日常的に、早朝から車を出す、深夜に帰宅するというような、生活の時間帯の家族が、車を使う場合には、出入り口の工夫と、間取りの工夫が必要です。
出入り口の工夫 騒音の少ないオーバースライダー式のシャッターを選ぶ、引き戸にするなどの工夫が必要です。
間取りの工夫 就寝時間の早い子供部屋や、二世帯である場合には、親世代の寝室は、ガレージから離れた位置にするといった間取りの工夫も求められます。
■ 建築費が嵩む
家全体の間口に対して、インナーガレージの間口の割合が大きい場合、耐震性が低下する恐れがあります。
住宅の4面のうちの1面が、壁の少ない状態になるからです。
大きな地震や、台風が発生した時に、大きな負担を受けてしまうかもしれません。
幅の広い開口部があったとしても、そのような危険のある住宅にしないために、インナーガレージを設ける場合には、耐震性をより高める構造にし、強度な建材を使います。
その結果、建築費が嵩みます。
もし、敷地内に、カーポートを設置できるスペースが取れず、近隣で駐車場を借りることになれば、駐車料金が毎月発生します。
浜松市中区の場合は、月々4,000~10,000円程度、その他の地区の場合は、3,000~5,000円程度というように、地域によって、駐車料金は異なります。
この料金は、車を持っている限り、何年経っても発生する料金です。
そのような場合には、建築費が嵩む分と、数十年間払い続ける駐車料金、加えてインナーガレージの利便性を考え併せて、設置するかしないかを決めることが大切です。
■ 出入りが難しい場合がある
敷地に面している道路との関係によっては、車の運転技術が優れていないと、出入りが困難になる恐れがあります。
傾斜のある道路、交通量の多い道路、見通しが悪い道路など、悪条件を持つ道路に面している場合です。
日常的に車を使う場合には、1日に複数回、車の出し入れをするかもしれません。
その度に、危険度の高い車の出し入れを続けることは、ストレスになってしまうので、道路との関係を考えて、設置を決める必要があります。
ガレージのある家での暮らしは、便利である一方、注意しなくてはならない点も少なくありません。
カーポートと違って、あとから撤去したり、増設したりもできないので、家づくりプランの段階で、様々な面を考え併せ、設置を決めることが大切です。
浜松で家族の暮らしに寄り添った自然素材の家を造る工務店
田畑工事は、「ご家族が生涯を通じて、健康・快適に暮らせる住まい」という創業以来の想いを基に、家づくりをしています。
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袋井市 M様邸