家づくりには、新しい家の間取りや、外観デザインなど、夢が膨らむ楽しい面と、家を建てるための資金作りと、住宅ローンの返済計画という厳しい面があります。
今までにも何回か建てているので、予算に関しては概ねつかめているという人は少なく、手探り状態である人が多いのではないでしょうか?
安心して家づくりを始めるために、予算内に収まる家の価格、自分たち家族の新しい家での毎日を、ゆとりのある生活にする資金計画について考えていきましょう。
家を建てる時にかかる費用
土地の購入費と建築費の他に、付帯工事費や住宅ローンや保険などの費用がかかります。
その中で、最も大きいのは、建築費と土地の購入費用です。
まず、建築費の平均を確認しておきましょう。
2018年度 フラット35利用者調査を見ていると、日本全国の平均建築費用と住宅面積は、3,395万円、126.8㎡です。
浜松市のある東海地方の平均建築費用は、3,456万円、平均住宅面積は128.1㎡です。
首都圏の平均3,694万円よりは少なめですが、全国平均から見ると高額です。
次に土地の価格です。
浜松市の中でも、区によって土地の価格が変わってきます。
加えて、土地の価格は、都市計画によって定められた用途地域の違いや、土地の形状、交通の利便性など、様々な要素によって、異なります。
その為、実際の土地を見に行ってみなければ、正確な情報はわかりませんが、スーモに掲載中の売りに出されている土地の情報を何件か見てみましょう。
浜松市中区全体の土地価格相場は、30.2万円 / 坪、そのうちで低層住居専用地域相場 27万円/坪それ以外の住居専用地域 30.4万円/坪です。
このうち、浜松の平均敷地面積である128.1㎡の土地の価格はどのくらいなのでしょうか?
遠州鉄道の上島駅から徒歩7分の位置にある、浜松市中区133.31m2の土地は建ぺい率60%・容積率200%で、1,680万円です。
浜松市東区全体の土地価格相場20.9万円 / 坪です。
このうち、低層住居専用地域相場 28万円/坪、それ以外の住居専用地域 29万円/坪です。
遠州鉄道のさぎの宮駅から、徒歩10分の位置にある、浜松市東区133.55m2の土地は、建ぺい率60%・容積率200%で、1,180万円です。
浜松市西区全体の土地価格相場15万円 / 坪、このうち、低層住居専用地域相場 38万円/坪、それ以外の住居専用地域 18万円/坪です。
大久保線の白山橋から、徒歩3分の位置にある浜松市西区129.94m2土地は、建ぺい率60%・容積率160%で800万円です。
このように、地域や駅からの利便性などの条件によって、土地の価格は異なります。
自分達が家を建てたいと考えている土地の相場を調べ、建築費の相場と合わせると、平均的な住宅面積を持つ家を、建てるために必要なおおよその費用がつかめます。
土地探しの際には、予算を考慮して、
「広い家にしたいから、少し駅から遠くても、十分な敷地面積のある家にしよう」
と考えるケースもあれば、
「多少狭くても、利便性が高い地域に住みたい」
という決断もあるでしょう。
土地選びも、家族がどのように暮らしたいかということに合わせて、進めていかなくてはなりません。
無理なく返済できる家の価格はどうやって割り出すの?
ここで、大まかな費用が見えてきたところで、自分たちがどの程度までの費用を捻出できるかということを、考えなくてみましょう。
多くの場合、土地と建築費、その他の諸費用を合わせた額から、自己資金を差し引いた額は、住宅ローンを組むことと思います。
その住宅ローンの額が、多すぎれば、ゆとりのある生活ができなくなります。
反対に、住宅ローンの額を低くするために、返済期間を長くしすぎれば、利息が増え、高齢になっても返済が終わらないという状況になってしまいます。
住宅ローンの返済中には、子供の教育資金が必要になる期間もあります。
また、返済中の全期間において、不慮の事故や病気への備えも必要です。
それらを踏まえた上で、無理なく返せる住宅ローンの額とはどのように割り出したらよいのでしょうか?
賃貸の場合、家賃は月収の三分の一と言われますが、それでは貯蓄ができないという意見もあり、実際には、四分の一程度に抑えているケースも少なくありません。
住宅ローンの場合は、一般的に、年収の5倍から6倍が無理なく返済できる額とされています。
年収 400万円であれば、2,000万円~2,400万円、年収800万円であれば、4,500万円~5,400万円です。
ただし、子供が4人いる家庭と子供がいない家庭、同居する両親からの支援があるケースと、同居する両親を養っているケースなど、家族によって、経済的な事情は異なります。
家族によって、同じ年収であっても、無理なく返済できる額は変わってきますので、家族の事情に合わせて、返済できる額を割り出します。
短期間で返済する、ボーナス月には多めに返済するなど、返済方法にもいろいろあります。
年収の5倍から6倍の住宅ローンを組んだ場合の月々の返済額、高校や大学の入学金や月謝など、子供に高額な費用がかかる時期、不慮の事故や病気に備えて蓄えておきたい額を全て考え併せて、住宅ローンの額を割り出しましょう。
現在賃貸住宅に住んでいる場合、その家賃が家計を圧迫していないのであれば、月々返済する住宅ローンの額を、家賃と変わらない額に抑えれば安心です。
家賃と変わらない額に加えて、ボーナス月に返済額を多く設定すれば、ボーナスは住宅ローンに回ってしまいますが、日々の生活が圧迫される心配はなくなります。
参考までに、浜松市の賃貸の家賃相場を見てみましょう。
3LDKの場合、中区では10万7千円、南区では10万8千円、浜北区では9万2千円程度です。
もし、月々89,888万円の住宅ローンを返済できる場合、ボーナス月の返済無し、借入期間30年、金利0.510パーセントで計算すると、3,000万円まで、家の購入資金として住宅ローンを組めます。
ボーナス月には、多く支払うようにすれば、月々の額は、もう少し抑えられます。
例えば、ボーナスで、1,000万円を支払う設定にすれば、ボーナス月には、179,953円、毎月の返済額は、59,925円です。
現在の家賃と、家が建った後に、発生する固定資産税や都市計画税などの住居にかかわる金額を12で割った額を合わせた額が、無理なく返済できる月々の返済額の目安とも言えます。
予算内に収まる価格の家はどうやって探すの?
無理なく返済できる住宅ローンの額から、家づくりにかけられる予算が割り出せたら、次は予算内で建てられる家づくりの方法を探します。
1,000万円台の予算での家づくり
規格型注文住宅は、コストを抑えながら、家族の暮らしに合わせた家を建てられるセミオーダー住宅です。
1,000万円台の予算であっても、好みの内装や外観、家族の暮らし方に合った間取りを選べます。