木の家の外観の可能性と内装の心地よさ
木の家と聞くと、板張りの外壁ラップサイディングが施されている家や、ログハウスのようなイメージが浮かぶかもしれません。でもそれだけではありません。
木の家とは、構造部や内装に、ふんだんに無垢材と、無垢材と相性の良い自然素材を使って造られる家のことです。
外装全般に木を使って造る家もあれば、それ以外の建材を使って造る家もあります。したがって、木の家の外観デザインには、様々な可能性があります。
住宅の外観デザインの造られ方
住宅の外観デザインは、間取りや、住宅の性能とは違い、直接暮らしやすさに影響を与えるものではありません。
住宅には、家族の暮らしにあった間取りと、家の中の環境を快適にし、安全と耐久性を守る住宅性能があれば、快適な暮らしが出来ます。
それとは別に、住宅の外観は、その家に住む家族の顔としての、重要な役割を担っています。
同時に、その家に住む家族が、帰宅時、自分の家を見て、幸せを感じられることも、外観の大切な要素の一つです。
住宅の外観デザインは、家全体と屋根の形、窓、玄関ドア、外構によって形づくられます。
そして、使われる建材の質感や色によって、より個性的な外観デザインになっていきます。
家の形には、シンプルな箱型の家から、2階と1階の大きさが違う家、中庭のあるコの字型や、L字型の家があります。
屋根には、方形屋根や三角屋根、片流れ屋根、三角屋根や片流れ屋根を組み合わせた屋根などがあります。
これらの家の形と屋根のタイプを組み合わせた基本の形に、袖壁、下屋、ベランダやバルコニーがついて、家全体の形が決まります。
外壁には、窯業サイディング、ラップサイディング(板張り)、金属サイディング、漆喰やモルタルなどの塗り壁、タイル張りなどの仕上げ方法があります。
屋根には、和瓦、洋瓦、スレート、ガルバリウム鋼板などの建材があります。
家の形、屋根、外壁の組み合わせ方、配色、建材の質感で、大まかな外観デザインが決まります。
この組み合わせ方によって、和風な住宅にも、洋風な住宅にもなり、シンプルな外観にも、凝った外観にもなります。
そして、外観デザインの要所となるのが、窓と玄関です。
窓の大きさと配置、開閉方法は、室内環境にも影響しますが、外観デザインにも大きく影響します。
窓の開閉方法には、どんな住宅にも無難に取り入れられる引き違い窓の他に、すべり出し窓、上げ下げ窓、FIX窓などがあります。
窓の大きさは、大開口から、小窓まで、様々なサイズの窓があります。
窓の配置方法には、縦すべり出し窓や、上げ下げ窓を並べる、
壁いっぱいの大開口にする、
高い位置や低い位置に横すべり出し窓をつける、
天井から床までのサイズのドレーキップ窓を並べるなど、組み合わせは無限にあります。
玄関には、大きく分けると、横に滑らせる引き戸と、前後に動かす開き戸があります。
どちらも、サイズと開閉方法が、使い勝手の良さに繋がりますが、同時に、外観デザインにも影響を与えます。
引き戸は、和風の家と思われがちですが、洋風な家に調和するタイプもあります。
反対に、和風住宅にあう開き戸もあります。
扉の玄関ドアには、片開き、親子、袖付き、両開きなどがあります。
引き戸も開き戸も、4枚建て引き戸、両開きドアなど、サイズが大きくなるほど、外観に重厚感を与えます。
同じ形と屋根の家であっても、窓と玄関の組み合わせ方で、印象が全く変わるのです。
外観に採り入れる木の質感
木の家を建てる際に、せっかく無垢材を使う家なのだから、外観にも木の質感を活かしたいと思う人も多いでしょう。
西海岸風の家や、ログハウス風の家のように、外壁前面に木材を使う以外に、塗り壁やサイディングの外壁の家で、木の質感を活かす為には、どのような手法があるでしょうか?
ベランダやバルコニーのルーバー
ルーバーには、アルミ製のタイプが使われることがほとんどです。
アルミ製の場合、硬い質感であることに加えて、黒、グレー、白など、色の選択肢が少ない為、自然な風合いのベランダは演出しにくいという問題点もあります。
無垢材のルーバーであれば、質感が柔らかく、外壁や屋根の色に調和する色の木材が選べるので、自然な風合いを演出します。
軒裏
軒天と呼ばれることもある屋根の下の部分は、屋根の下地材を隠し、万が一火災が発生した時には、火の手が屋根に届くことを防ぐ働きを担っています。
繊維強化セメント板や、ガルバリウム鋼板が使われることもありますが、瓦屋根に最も調和し、住宅の美しさを際立たせる建材は、無垢材です。年々、色合いが変化し、味わいのある雰囲気を作り出します。
玄関ドアとポーチの柱
玄関ドアにはアルミ、ポーチの柱には、窯業系不燃外装装飾材などが多く使われます。
木の質感のある玄関ドアと、無垢材のポーチの柱の組み合わせは、自然な風合いの玄関回り、
引き戸と無垢材のポーチの柱の組み合わせは、和風な玄関回り
木の質感のある玄関ドアと、窯業系不燃外装装飾材ポーチの柱の組み合わせは、モダンな玄関回りの印象を演出します。
ウッドデッキ
メンテナンスが楽なメーカー製の木製樹脂を使ったウッドデッキもありますが、風合いは本物の無垢材にはかないません。
外壁の色に調和させた無垢材のウッドデッキは、見た目が良いだけではなく、裸足で歩いた時の感触の良さや、真夏に直射日光を浴びても、触れないほど高温にならないなど、心地よさも特徴です。
外構
住宅の外観デザインは、外構によって完成します。
どんなに素晴らしい外観デザインの家であっても、それに調和する外構が調っていなくては、完璧な美しさは実現できません。
外構には、カーポートや門扉など、アルミ製品が使われることがほとんどですが、部分的に無垢材を用いることで、外構に木の家に調和する雰囲気を付け加えられます。
フェンスには、アルミやポリカパネル、数寄屋門には、瓦や銅板の屋根と無垢材の組み合わせたタイプや、アルミで造られたタイプなどがあります。
ウッドデッキや数寄屋門と同じ無垢材を使ったフェンスは、住宅全体に調和します。
そして、無垢材の数寄屋門とフェンスには、和風住宅の印象をより美しくします。
木の家の内装の居心地の良さ
木の家に住みたいと思う理由の多くは、自然な素材に囲まれて暮らす快適さではないでしょうか?
漆喰の塗り壁、無垢材の天井や床、和紙のふすまや障子、無垢材の建具などの自然素材は、呼吸する建材です。
自然素材の呼吸とは、空気中の水分量を調整し、常に室内を適切な湿度に保つ調湿性です。
さらに、季節の移り変わりによって、影響を受ける家の中の温度差を和らげる断熱性によって、夏涼しく、冬暖かい室内環境を作り出します。
肌触りの良さ、柔らかさ、自然素材の特徴です。
肌への感触は、室内の温度や、空気中の水分の量によって変化します。
温度が高くなれば、裸足で歩けないような熱さになり、温度が低くなれば、ヒヤッとします。
水分が多すぎれば、じっとりした肌触りになり、乾燥しすぎれば、静電気が起きて、ピリッとします。
自然素材は、室内の温度や湿度に変化があっても、その変化を和らげ、居心地の良い環境を作ります。
居心地の良い環境は、温度や湿度の変化によっておこる体調への悪影響を、防ぐ環境でもあります。
木の家は、居心地の良い家であり、健康的な生活ができる家でもあるのです。
浜松で自然素材の家を造る工務店
「ご家族が生涯を通じて、健康・快適に暮らせる住まい」という創業以来の想いを基に、家づくりをしています。
自然素材で建てられた家、一世代だけで終わる家ではなく、子や孫の代まで、心地よく暮らせる家、家族それぞれのライフスタイルに寄り添った家をお考えであれば、ぜひ田畑工事のモデルハウス見学や家づくり相談においでください。