家づくりは多くの人にとって、一生に一度のことです。
一生のうちで、最も高額な買い物になるかもしれません。
自分たち家族の人生に、大きな影響を与える重要なことであるにもかかわらず、初めてのことなので、試行錯誤を繰り返すケースが多いのではないでしょうか?
特に、注文住宅で家づくりを進める場合には、選択肢が多いので、規格住宅よりも迷うことが多いと思います。
そのような状況の中で、暮らしやすい家、居心地の良い家、見る度に嬉しくなる家を完成させるためには、後悔してしまうような要素を残してはなりません。
後悔しない注文住宅の家づくりを進めるために、必要なことを考えていきましょう。
間取りの考え方
暮らしやすい間取りにするためには、その間取りを実現できるだけの居住面積が必要です。
土地を選ぶ際に、自分たち家族に必要な、居住面積を満たせる土地を、選ぶことが大切ですが、購入の条件には、面積だけではなく、予算の制限もあります。
居住面積を確保するために、際限なく広い土地を購入できるわけではないからです。
そして、同じ建ぺい率と面積の敷地であっても、土地の形状と、家の建て方によって、確保できる居住面積は、変わってきます。
例えば、敷地に余裕がある場合や、敷地に対しての家族の人数が少ない場合などには、平屋にも、二階建ての家にもできます。
しかし、多くの場合は、家族に必要な居住面積を満たすために、間取りの工夫が必要です。
最も多くの居住面積を確保できるのは、1階と2階の床面積が同じ面積を持つ、総2階建てという2階建ての造り方です。
平屋では足りないが、総二階建てにするほどは、居住面積を増やす必要はないという場合には、
2階部分の床面積を1階部分より少なくする
平屋にし、ロフトを造る
などの方法が考えられます。
これらのことを考えると、土地をすでに持っている場合を除いて、土地選びは、施工を依頼する工務店といっしょに進めていく方法が、後悔しない家づくりに繋がります。
土地探しの際に、ある程度の希望を工務店側が把握していると、周辺の環境と、敷地の形状に合わせて、家の向き、リビングの窓や玄関の位置などを想定しながら土地選びが進められるからです。
家の中の面積のバランス
間取りは、最大床面積という制限の中で、決めていくので、面積配分のバランスが大切です。
最近は、リビング中心の家が増えているので、リビングへの夢を膨らませる間取りへの希望が多くあります。
広いリビングにしたいという希望は多くの人が持っています。
確かに、インテリア雑誌や、テレビドラマのシーンを見ると、豊かな生活には広いリビングが似合うという印象があります。
実際広々としたリビングは、居心地の良い空間になるでしょう。
ただし、リビングへの夢を、全体のバランスを考えずに、採り入れてしまうと、他の部分にしわ寄せが行ってしまう恐れがあります。
例えば、リビングを広くし過ぎた為に、脱衣所を無くし、洗面所と共用にし、洗面所の面積も最低限にした場合、使い勝手の悪い洗面所になってしまう恐れがあります。
狭くて、着替えがしにくい、洗面所内の収納が少ないため、床に物が溢れ片付かないというような状況になってしまうからです。
寝室を狭くした場合には、ベッドでほぼ部屋がいっぱいになってしまい、室内での移動がしにくい、玄関を狭くした場合には、家全体の印象が安っぽくなってしまったというようなことになってしまうかもしれません。
その為、リビングの広さを決める際に、漠然と広くしたいと考えるのではなく、他の部分の使い勝手も考える必要があります。
リビングは広くしたいけれど、この部分は譲れない、狭くしたくないという項目を、日々の暮らしを具体的に思い浮かべて、リストアップしておくことが大切です。
家の中の室内環境
間取りと窓の位置、家の向きは、家の中の室内環境に大きな影響を与えます。
例えば、リビングをより開放的な空間にするため、リビング階段と吹き抜けのあるリビングにしたいという間取りは、暮らし始めてからの後悔に繋がることがあります。
その理由の一つは、室内環境です。
空間が広がるため、冷暖房の効率が落ち、夏は暑い、冬は寒いという室内環境になってしまうのです。
ロフトを部屋として使いたいという場合にも、後悔に繋がる要素があります。
ロフトは、屋根から近いので、夏は暑い場所になってしまうからです。
子供部屋にしようと思ってロフトを作ったが、夏は暑くて到底、使えないと後悔するケースもあります。
このような後悔をしないためには、最適な空調の選び方と、断熱の高さが必要です。
加えて、リビング階段と吹き抜けのあるリビングは、1階と2階の間で、音が伝わりやすいという問題もあります。
深夜に帰宅する家族がいると、2階で寝ている家族の睡眠を、妨げてしまう場合もあれば、リビングに来客があった場合、2階の子供の遊ぶ声が響いてくることもあります。
その為、リビング階段と吹き抜けのあるリビングは、家族の生活の時間帯や家族の暮らし方、2階の部屋の配置などを十分考慮して、採用を決めることが大切です。
窓の位置と家の向きも室内環境に、大きく影響します。
敷地の形状や、周辺の環境に合わせて、家の向きは決められます。
そして、その中での配置を決めていくことが、間取りを作る作業です。
この時、リビングは南向きにしたい、朝日の入る寝室にしたいなど、採光のことだけを考えて、配置を決めてしまうと、かえって暮らしにくい室内環境になってしまう恐れがあります。
例えば、南側には、隣家の窓があるというような環境であれば、南向きリビングの窓は、開けにくい窓になってしまいます。
寝室の東側に、交通量の多い道路があれば、睡眠を妨害されるかもしれません。
反対に、北側には緑の多い公園があり、景観が良いというような環境であれば、北側にリビングや寝室の窓が面していても、窓からの景観の良さが得られます。
採光は確かに大切な要素ではありますが、それだけに捉われず、周辺の環境も併せて、家の向きに合わせた部屋の配置を決めることが大切です。
ただし、1日中暗い家になってしまったり、眩しい部屋、夏は暑い部屋になってしまったりすることも避けなくてはなりません。
時間帯によって変わる陽射しの入り方を、間取り図に書き込んでみる、陽射しが入りにくい部屋には、天窓や高窓などを採用するなどの工夫も必要です。
収納の位置とサイズ
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収納をたくさん作ると、床面積が圧迫されます。
収納が足りなければ、床に物を置くことになり、室内をすっきりさせられません。
また、使いにくい収納がたくさんあっても、部屋は片付きません。
床面積をできるだけ倹約し、室内を常に自然に片付いている部屋にするためには、「必要最小限の効率の良い収納スペース」を配置する必要があります。
家族が過ごす時間の長い部屋、帰宅動線、入浴や洗面などの衛生動線などを考慮して、使いやすい場所を決め、しまう物のサイズの合った収納にしましょう。
しまう物のサイズにあっていても、ちょうど良い位置になければ、後でしまおうと思い、どこかに仮置きしてしまいます。
ちょうど良い位置にあったとしても、奥行きが深すぎて、奥の物は取り出せない状態になってしまったり、反対に小さすぎて入らなかったりすれば、使わない収納になってしまいます。
帰宅後、玄関から自分の部屋に行かず、リビングに直行する家族の場合には、玄関、またはリビング、玄関からリビングへの廊下に、家族で使える大型の収納を設置しておくと、リビングを常にすっきりしておけます。
家族の人数が多い、ベビーカーを使っている、スポーツ用品が多いというような家族の場合には、玄関に大型収納を作ると、玄関内が片づけやすくなります。
反対に、帰宅後は、まず自分の部屋に行く、それぞれの家族が、自室で過ごすことが多い、というような生活スタイルであれば、各自の居室に収納スペースがあった方が良いでしょう。
家事動線を考えた場合、掃除や洗濯に使う家事用品の収納は、最も位置が重要です。
掃除機や洗濯用洗剤などは、毎日必ず使う物なので、取り出しやすい位置にあると、家事負担を減らせます。
収納の位置とサイズは、部屋を常に、自然に整頓できることに加えて、家事負担を減らすことにもつながるので、家での過ごし方を具体的に想定して、使い勝手の良い収納を計画しましょう。
浜松で家族の暮らしに寄り添った自然素材の家を造る工務店
田畑工事は、「ご家族が生涯を通じて、健康・快適に暮らせる住まい」という創業以来の想いを基に、家づくりをしています。
自然素材で建てられた家、一世代だけで終わる家ではなく、子や孫の代まで、心地よく暮らせる家、家族それぞれのライフスタイルに寄り添った家をお考えであれば、ぜひ田畑工事のモデルハウス見学や家づくり相談においでください。