日本家屋, 注文住宅, 自然素材

 

アメリカンテイストの家、フレンチスタイルの家など、日本には、西欧風なデザインの家が多くあります。

 

そして私たちの生活も、畳に座って座卓で食卓を囲む生活から、ダイニングテーブルで食卓を囲む生活に変わってきました。

 

玄関で履物を脱ぐというスタイルは変わっていないものの、縁側や軒のない家、和室のない家も少なくありません。

 

でも、最近になって、日本の本来の家の良さが見直されてきています。

 

日本家屋の良さは、自然素材を使った家であることと、四季の移り変わりによる室内環境の変化を和らげる設計にあります。

 

日本家屋は、無駄なエネルギーを使わないで、快適な環境を調えやすい家だとも言えます。

 

ただし、マメにお手入れをしなくても汚れにくく、すぐきれいになるというような新建材とは違い、家を大切に使うことが求められます。

 

その為、合理性を求める人、経済性を求める人には、化学由来の様々な機能が付いた建材が好まれます。

 

しかし、自然素材は、使い込めば使い込むほど、色合いや味わいに深みが出ます。

 

化学由来の建材のように、経年劣化や退色がありません。

 

日本家屋の良さについて、項目ごとに考えていきましょう。

 

採り入れてみたい日本家屋の間取りの要素

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軒 

 

最近は箱型の外観デザインの家が多く、軒のない家も少なくありません。

 

軒は、家の外に張り出した部分のことで、屋根や下屋(1階部分の屋根)の、外壁から飛び出ている部分を指します。

 

軒や庇(窓の上についている小さな屋根)は、雨や紫外線を防ぐ役割があり、日本家屋には必ずついていました。

 

軒や庇には、雨や紫外線を防いで、住宅の劣化を防ぐことに加えて、太陽の直射熱の侵入を抑え、夏には、室内の温度の上昇を抑える働きもあります。

 

同じ軒の長さであっても、夏と冬では、陽射しの角度が変化するので、夏は少なく、冬はたくさんの陽射しが入ります。

 

家の向きに合わせて、夏、太陽の直射熱が入りやすい面は軒を深くし、冬陽射しが入りにくい面は、軒を浅く作ることもあります。

 

それに合わせて、太陽の直射熱が入りやすい面にある窓の前には、常緑樹を植え、陽射しが入りにくい面にある窓の前には落葉樹を植えます。

 

この組み合わせによって、夏の強い直射熱は遮りつつ、冬には暖かい陽射しを採り入れられます。

 

縁側

 

軒下の部分の造られる縁側は、庭と室内を繋ぐ働きをします。

 

軒下なので、夏は陽射しが遮られ、雨の日には雨に濡れることなく過ごせる場所です。

 

夏には夕涼み、冬には日向ぼっこをしてゆったり過ごせる場所でもあります。

 

土間


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玄関は靴を脱ぐだけの場所になっている間取りがほとんどですが、古くからの日本家屋には、広い土間がありました。

 

土間は、家の中で靴を脱がないで入れる、唯一の場所です。

 

家庭菜園で収穫した泥付き野菜を仮置きしたり、屋内ではできない、ちょっとした作業をしたりできます。

 

雨の日に子供の遊び場としても、活用できます。

 

また、土間の作り方によっては、ベビーカーや自転車、スポーツ用品などを置いておけます。

 

密集した住宅地に建てる家の場合、床面積が限られているため、玄関はどうしても狭くなってしまう傾向にありますが、敷地面積に余裕がある場合には、玄関土間を採り入れることで、生活の幅が広がります。

 

地窓

 

低い位置にある地窓は、正座している時に、庭の景観が見える窓であり、腰高窓や高窓の対面に設置すると、同じ高さにある対面の窓より、室内の風通しを良くする窓でもあります。

 

窓をつけたいけれど、外部からの視線が気になるというような場合には、視線が気にならない窓としても、活用できる窓です。

 

地窓を採り入れた住宅は、昔に比べてあまり見かけなくなりましたが、室内だけではなく、玄関や廊下などにも取り入れやすい便利な窓です。

 

引き戸

 

ふすまや板戸など、横に滑らせて開閉するタイプの引き戸は、間取りに柔軟性を与えます。

 

部屋を広く使いたい時は開放し、区切る必要のある時には閉めるという使い方ができるからです。

 

昔は、結婚式や法事などの大きな集まりの際には、ふすまを取り外し、大きな部屋にしていました。

 

現在でも、リビングと和室の間を引き戸にし、普段は開放してリビングを広く使い、来客時には閉じて客室として使うというような活用方法があります。

 

採り入れてみたい日本家屋の自然素材

 

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ふすま、障子、天井に和紙が使われた地窓のある和室です。

 

日本の家屋に使われてきた自然素材には、共通する性質があります。

 

室内の湿度を調整する

 

空気中の水分が増え過ぎれば、空気中の水分を吸収し、少なくなれば水分を放出して、室内の湿度を調整します。

 

この性質によって、室内がジメジメしてカビが発生したり、乾燥しすぎてのどの粘膜を痛めたり、肌荒れを起こしたりするような環境になることを抑えます。

 

夏、裸足で歩いてもべたべたせず、ゴロンと横になると気持ち良い感覚は、調湿性による自然素材の良さの一つです。

 

外気温の影響を受けにくい

 

自然素材には温もりがあり、気温が下がっても、ヒヤッとする感覚がありません。

 

気温が上がっても、触れないほど熱くなることもありません。

 

柔らかさがある

 

畳や無垢材の床には、タイルや集成材の床のような硬さがありません。

 

よちよち歩きの赤ちゃんが転んでしまっても、深刻な事故にはつながりません。

 

また、高齢者にとっては、その柔らかさが、日常の動作でかかる、足腰の関節への負担を和らげます。

 

音を和らげる

 

家の中に侵入してくる外部の騒音や、家の中での騒音の反響や衝撃音を抑える性質があります。

 

永続的に使える

 

適切なお手入れをすると、長年に渡って使えます。

 

自然素材で作られている建材

 

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日本家屋で使われるほとんどの素材が、上記の性質を持っています。

 

それでは具体的にはどのような建材があるのでしょうか?

 

 

畳は、い草から作られた床材です。

 

肌触りの良さ、独特の香りが、落ち着きを感じさせてくれます。

 

使い始めて3~5年で畳表を裏返す、5~10年で畳表を取り換るというようなお手入れを繰り返すと、常に新品のような清潔な状態を維持でき、10~20年使い続けられます。

 

 

粘土を成形し、高温で焼き上げられる瓦には、陶器瓦、いぶし瓦、無釉薬瓦、塩焼瓦など、様々な風合いを持った瓦があります。

 

瓦自体の耐用年数は非常に長いことは、古くからの建築物で証明されていますが、ずれたり、漆喰が剥がれたりした場合には、メンテナンスが必要です。

 

適切なメンテナンスを続けていれば、100年以上使い続けられます。

 

現在では、瓦を葺ける職人さんが減ってしまったため、高価な屋根となってしまいましたが、瓦屋根は、日本家屋の美しさには欠かせない屋根です。

 

耐火性、耐水性、耐寒性、遮熱性、通気性、耐久性、防音性など、屋根に必要な機能を全て備えています。

 

瓦屋根は重いから、地震に弱いという意見もありますが、その意見が間違っていることも、大掛かりな瓦屋根の耐震実験によって立証されています。

 

塗り壁

 

塗り壁には、消石灰に糊やスサを加え水で練って作る漆喰、海や湖の底に堆積した植物プランクトンが化石化した珪藻土などが使われます。

 

化学由来のクロスに比べると、高価ではありますが、張替えの必要がなく永続的に使えます。

 

和紙

 

ふすま、障子、壁紙などに使われる和紙には、無地だけではなく、からかみ文様、細工張りなどがあり、絵画のような襖、透かし模様のある障子などもあります。

 

木材

 

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住宅の構造部はもちろん、壁、床、天井などあらゆる場所に使われます。

 

樹種によって、色や質感が異なり、他の自然素材と調和して、美しい内観を作ります。

 

日本家屋の持つ設計の知恵、日本家屋で使われてきた自然素材が作り出す快適な室内環境を採り入れた家は、日本の風土気候に調和する家です。

 

靴を脱いで家に上がる習慣のある日本においては、裸足で歩ける心地よさ、ゴロンと横になっても硬さのない床は、暮らしを優しくします。

 

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浜松で家族の暮らしに寄り添った自然素材の家を造る工務店

 

田畑工事は、「ご家族が生涯を通じて、健康・快適に暮らせる住まい」という創業以来の想いを基に、家づくりをしています。

 

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