日本の住宅には、純和風の家も、洋風の家もありますが、その多くは、和洋折衷の家です。
外観デザインには、洋風なスタイルも増えましたが、内装には、和風の家の良さを採り入れた住宅がほとんどです。
その理由は、和風の家の持つ要素が、日本人の暮らしやすさに繋がるからなのではないでしょうか?
和風の家が暮らしやすさに繋がる要素…土間
出入り口に繋がる土間が、暮らしやすさに繋がります。
私たち日本人には、玄関などの出入り口で、履き物を脱ぐという習慣があります。
日本の住宅には、純和風の家も、洋風の家もありますが、その多くは、和洋折衷の家です。
外観デザインには、洋風なスタイルも増えましたが、内装には、和風の家の良さを採り入れた住宅がほとんどです。
その理由は、和風の家の持つ要素が、日本人の暮らしやすさに繋がるからなのではないでしょうか?
出入り口に繋がる土間が、暮らしやすさに繋がります。
私たち日本人には、玄関などの出入り口で、履き物を脱ぐという習慣があります。
このことによって、室内をより清潔に保てます。
今回のコロナの感染拡大を、抑えられた要因の一つには、この日本独特の出入り口で履き物を脱ぐ習慣が、あるのではないかという意見を持つ識者もいます。
日本の道路は、ごみを捨てる人もいないので、ほとんどの地域はきれいに整備されています。
それでも、土埃などがあり、家の中ほど清潔という訳にはいきません。
それを考えると、「家に入る時は、履き物を脱ぐ」という習慣は、外部の汚れを、家の中に持ち込まないことに大きく役立ちます。
そして、この出入り口をより有効に使う方法として、和風の家には、土間があります。
土間は、履き物を脱がない家の中の空間です。
そして、家の中と外部とを、融合させる空間でもあります。
泥汚れなどを、簡単に洗い流せる床材で造られているので、常に清潔な状態を維持でき、広さに応じて、様々な使い方ができます。
古くは、赤土に石灰とにがりを混ぜた、たたき土という床材が使われていましたが、現在は、洗い出し、タイルなども使われています。
洗い出しは、左官屋さんが、砂利とモルタルやコンクリートを混ぜて、コテで仕上げる床です。
洗い出しは、砂利の大きさや色によって、様々な風合いが出ますが、その他に、ガラスやネットストーンを使った洗い出しもあります。
タイルは、カラーバリエーションが豊富なので、洋風なインテリアの家にも、和の家の知恵である土間を採り入れられます。
土間では、
家の中ではできない工作などの作業をする
自転車やバイクのお手入れをする
雨の日に子供を遊ばせる
というようなことの他に、ベビーカーや自転車、泥付き野菜の仮置きなど、収納スペースとしても活用できます。
履き物を脱ぐ場所としては、玄関の他に、リビングの掃き出し窓や、勝手口もあります。
リビングの掃き出し窓に繋がる土間は、リビングと庭を融合させます。
キッチンの勝手口に土間を広く取って、ダイニングとして使う方法もあります。
畳の感触は、和風の家ならではの心地よさを持っています。
昔の日本の家には必ずあった床材であり、今でも多くの人に好まれる床材です。
今では、ベッドを使う人が増えてきましたが、昔は、ほとんどの家庭で布団を使っていました。
布団は、日中、押し入れに収めておくので、置きっぱなしのベッドとは違い、空間を有効利用できます。
ただ、新建材の床材の上に布団を敷くと、布団と床の間に湿度が溜まり、朝、布団をたたむと、水滴が発生していることがあります。
しかし、畳に布団を敷いた場合には、そのようなことがありません。
畳は、夏場に裸足で歩いても、さらっとした感触です
これは、畳の持つ湿度を吸収する性質によるものです。
この性質によって、室内の湿度が高まることも、抑えるので、梅雨時でも、室内がジメジメせず、カビの発生を防げます。
冬は、畳の中には、空気が含まれているので、裸足で歩いても、ヒヤッとしません。
乾燥する季節には、蓄積していた水分を蒸散させて、室内の空気が乾燥しすぎることを防ぎます。
これらの性質には、熱の移動を妨げる働きもあるため、畳の部屋では、外気温の変化を和らぎ、最小限の冷暖房で、快適な室温が維持されます。
また、畳の持つ弾力性は、ゴロっと寝転んだ時の、心地よい感触も作り出します。
よちよち歩きの子供が転んでしまっても、安全な弾力性です。
2階の子供部屋の床が畳である場合、畳の持つ弾力性や吸音性によって、下の階に子供の足音が、大きく響くことも抑えられます。
洋風なインテリアが好まれるようになって、畳の部屋は少なくなっていますが、新築の家には、畳の部屋を作りませんか?
畳の性質が、より居心地の良い日々の暮らしを作り出します。
最近の住宅には、建築費を抑えるため、総二階建て、片流れ屋根+箱形の家が増えてきました。
外観と屋根は、面が少ないほど、建築費が抑えられるからです。
一方、和風の家は、下屋や軒のある外観デザインです。
屋根瓦、格子、軒裏に無垢材を使った下屋などは、和風の家の外観の美しさを、作り出すだけではありません。
パッシブデザインとしての機能も持っています。
家の中に射し込む陽射しは、季節と時間帯によって変わります。
軒の位置や長さは、それぞれの季節、それぞれの時間の太陽の光を、計算した上で、決められます。
そのことによって、夏は日射熱を遮って、室内の温度が上昇することを抑えます。
冬は、暖かい陽射しを、室内に採り入れ、室内の温度を上昇させます。
加えて、内装も、室内環境をより良くするよう工夫されています。
建具に使われる格子は、視線を遮りつつ、風を通します。
パッシブデザインには、他にもたくさんの要素がありますが、和風の家には、昔から自然に採り入れられてきたパッシブデザインの要素が、様々あるのです。
また、使われる素材そのものにも、高い機能性があります。
日本の住宅の代表的な屋根と言えば、瓦屋根です。
瓦屋根は、瓦屋根を拭ける職人さんが減ってしまった現在では、建築費が嵩む、贅沢な屋根ではあります。
ただ、長い目で見た時には、瓦に勝る屋根材はありません。
瓦は重いので、瓦屋根は地震に弱いという意見も聞かれますが、そんなことはありません。
ガイドライン工法による瓦屋根の耐震実験によって、その安全性は保障されています。
茨城県つくば市にある間組技術研究所で、平成16年に実地された耐震実験では、阪神淡路大震災クラスの地震、予想される東海大地震においても、十分な安全性を持つことが、実証されました。
瓦の性能は、地震に強いというだけではありません。
不燃材である瓦は、耐火性能が高いので、火災が起こった際に、屋根からの類焼を防ぎます。
陶器質である瓦は耐水性が高いので、大雨や台風によって、水が構造部に侵入することを防ぎます。
浜松では心配のないことですが、極寒の地方であっても、凍結によって、屋根が破損することもありません。
瓦屋根は、建築時には、他の屋根材よりも費用が嵩みます。
ただ、長い目で見ると、決してコストパフォーマンスが劣っているわけではありません。
ひとつは、瓦の持つ耐久性です。
粘土瓦の中でも、表面に釉薬が塗られている、釉薬瓦の耐用年数は50~100年と言われています。
孫の代までの耐久性があるということです。
いぶし瓦や、素焼き瓦は、釉薬が塗られていない分、雨風、紫外線によって、次第に劣化するので、30年から50年に一度、瓦を交換する必要があります。
一方、スレート屋根の耐用年数は、7~8年ごとにメンテナンスをしても、15年~25年です。
耐久性が高いと言われるガルバリウム鋼板でも、20年~30年、セメント・コンクリート瓦は、30年です。
これらのことを考えると、新築時に建築費が嵩んだとしても、その後のメンテナンスや、葺き替えの費用がないとなれば、釉薬瓦を使った屋根は、コストパフォーマンスに優れていると考えられます。
加えて、瓦屋根には、高い断熱性があります。
夏は屋根からの直射熱の侵入を、冬は暖房の熱が逃げることを抑えるので、冷暖房の効率が上がります。
その結果、光熱費も抑えられるので、ラニングコストも、優れていると言えるのではないでしょうか?
瓦屋根には、遮音性が高いという良さもあります。
屋根材の中でも、金属系の屋根材は、雨の日には雨の音が気になることがありますが、瓦屋根には、そのようなことがありません。
■ ■ ■
和風の家には、自然素材の美しさと室内環境の快適さがあります。
和風の家を建てると言う考え方は、純和風の家にするという選択肢だけではありません。
洋風の家であっても、和風の家の良さを部分的に採り入れて、より暮らしやすい家にするという選択肢があります。
日本の風土気候に合った和の要素を、新築の家に採り入れませんか?
田畑工事は、「ご家族が生涯を通じて、健康・快適に暮らせる住まい」という創業以来の想いを基に、家づくりをしています。
自然素材で建てられた家、一世代だけで終わる家ではなく、子や孫の代まで、心地よく暮らせる家、家族それぞれのライフスタイルに寄り添った家をお考えであれば、ぜひ田畑工事のモデルハウス見学や家づくり相談においでください。
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