注文住宅を建てる際に必要な費用は、建築費と、土地の購入費用です。
建築費も、土地の価格も、地方によって異なります。
そして、家の床面積によって建築費も土地の価格も変わってきます。
家族構成に合わせた費用や床面積の割り出し方、浜松市の平均的な建築面積と建築費、土地の価格についてみていきましょう。
浜松で新築住宅を建てる際に必要な費用
全国の建築費の相場は、2018年フラット35の利用者調査では、全国の平均は、3390万4千円、首都圏では、3580万8千円でした。
土地の全国平均価格は、2020年の公示地価では、23万8070円/m2、最も土地の価格が高額な東京では、116万0950円/m2です。
それでは、浜松で新築の家を建てる際には、どの程度の費用が必要となるのでしょうか?
浜松がある東海地方の建築費の平均は3454万3千円です。
浜松がある静岡県の土地の価格は、全国で14位の9万0197円/m2、その中で浜松市は、8万8761円/m2です。
浜松市の地区別の土地の価格を見ていきましょう。
中区全体の土地価格相場は、30.3万円 / 坪、東区21万円 / 坪、浜北区19.9 万円/坪、南区16万円/ 坪、西区15万円/ 坪、天竜区11,5万円/ 坪となっています。
では、新築住宅を建てるためには、どの程度の面積の土地を購入すればよいのでしょうか?
家族が快適に暮らせる家の面積は、家族構成によって異なりますが、平均的な面積を確認しておきましょう。
建築費の相場と同じく、2018年フラット35の利用者調査を見てみると、床面積の全国平均は126.8m2(約38坪)です。
浜松の戸建て住宅に対する建ぺい率は、地域によって異なりますが、住宅地においては、60パーセントの敷地が多いです。
建ぺい率60パーセントで、126.8㎡(約38坪)の床面積を確保できる土地の面積は、平屋であれば、およそ211,3 ㎡(約64坪)です。
2階と1階が同じ床面積を持つ家であれば、1階の床面積は63,4㎡(19坪)になるので、105,6㎡(約32坪)です。
中区の建ぺい率60パーセントの地区に、126.8m2(約38坪)の平屋の家を建てるためには、およそ1,940万円、2階建ての場合には、840万円程度の土地の購入費用がかかります。
建築費3454万3千円と合わせると、平屋では、およそ5394万、2階建てでは、4,294万円程度が、家づくりに必要な費用であると考えられます。
それでは、平均的な床面積である126.8㎡(約38坪)を持つ家には、何人家族までが快適な暮らしができるのでしょうか?
家族構成と床面積の関係
家族構成によって、必要な床面積は変わってきます。
賃貸住宅の場合、子供が小さいうちは、それに合わせた間取りを選びますが、注文住宅の場合には、子供は大人として間取りを考えるべきです。
家は長く住む場所ですし、その間には子供は中学生、高校生になり、大人と同じだけの居住面積が必要になるからです。
初めに、どんな家族であっても必要不可欠な場所であるにも関わらず、後回しにされがちな洗面所、浴室、トイレの必要な床面積について確認しておきましょう。
浴室・洗面所・トイレ
洗面所、浴室、トイレは、配置の仕方によって、必要な床面積が変わってきます。
最も床面積が節約できる配置は、浴室と脱衣所を繋げ、その隣にトイレを配置する方法です。
次に床面積を節約できる配置は、浴室と脱衣所を繋げ、トイレは隣接させず、トイレ内に手洗いスペースも作る方法です。
床面積の余裕がある場合には、浴室と脱衣所、洗面所、トイレを3分割して配置します。
この配置は、入浴している家族がいると洗面所が使えない、脱衣所に洗濯機を置いているので、お客様に洗面所を使ってもらいにくいという問題を避けられます。
戸建て住宅の一般的なトイレの面積は、手洗いがついている場合には、幅80cm×奥行き160cm(約0,5坪)、手洗いがついていない場合には、奥行き120cmです。
バリアフリーにしたい場合には、120cm以上×奥行き160cm以上(約0.75坪)、介助できるバリアフリーであれば、幅160~180cm×奥行き160~180cm以上必要です。
洗面所と脱衣所を兼用する場合の一般的な広さは、約1坪~1,25坪です。
この面積があれば、洗濯機を設置できます。
ただし、広めの収納を広くしたい、洗濯物を干したり、アイロンをかけたりするスペースも欲しいとなると、2坪以上必要です。
最小限の面積は、0,75坪です。
洗面所と兼用せず、洗濯機も置かない場合には、この面積でも、問題なく使えます。
浴室の面積は、システムバスを採用する場合、0,75坪から1,5坪です。
1,5坪の浴室は、子供2人と一緒に入浴出来ます。
1,25坪の浴室は親子で入浴出来ます。
この他に、注文住宅には、ユニットバス以外に、在来浴室という選択肢もあります。
在来浴室には、既定のサイズがないので、1,5坪以上の面積の浴室など面積の自由度の他に、ヒノキやタイルなど、浴室に使う建材の選択肢も幅が広がります。
浴室、洗面所、トイレには、最もコンパクトに抑えても、3坪程度は必要です。
家族構成や暮らし方によっては、トイレや洗面所の数を増やしたり、バリアフリーの為に、面積を広くしたりする必要も出てきます。
また、こだわりがあり、広い浴室にしたいという家族もあるでしょう。
リビングを広くしたい、収納を多くとりたいなどの希望を優先させて、浴室、洗面所、トイレをつなげて配置したり、最小の面積にしたりすると、家族構成によっては、使い勝手の悪い浴室、洗面、トイレになってしまう恐れがあります。
これらの場所は、長くいる場所ではありませんが、毎日使う場所です。
床面積の割り振りをする際、必要な面積をはじめに確保しておくことが大切です。
キッチンとダイニング
キッチンの面積は、キッチンのレイアウトによって変わってきます。
最も面積を必要とするキッチンは、独立型のキッチンです。
次に広い面積を必要とするキッチンは、対面型とU字型です。
対面型の中でも、アイランド型、ペニンシュラ型はより広い面積が必要です。
一般的なキッチンの広さは、4.5帖程度ですが、アイランド型、ペニンシュラ型では6畳程度必要です。
Ⅱ型キッチンや、対面式Ⅰ型キッチンは、対面型の中では、床面積を倹約できますが、通路の幅が90センチ以下になると、作業がしにくくなってしまいます。
最も必要面積が少ないレイアウトは、壁付Ⅰ型キッチンです。
ただし、ダイニングとの間に、1メートル以上の間隔を持たせないと、通りにくい、ダイニングテーブルに座るとき、椅子が出し入れしにくいなどの問題が起こります。
家族の人数、リビングとの位置関係に合わせて、必要な面積を確保することが大切です。
床面積の割り出し方
新築の家の床面積は、予算と家族構成の2方向から、割り出していく必要があります。
極端に考えれば、低価格で土地が購入できる地域であれば、家族構成と家族の希望だけを考えた間取りにし、床面積にこだわる必要はありません。
しかし、浜松は、首都圏ほどではないとは言え、決して土地の価格が安い地域ではありません。
家族構成や希望と同時に、予算の枠も考える必要があります。
家づくりにかけられる予算の中で、購入できる土地の面積と、建ぺい率から、確保できる床面積を割り出しましょう。
次に、家族構成に合わせた水廻りとキッチン、ダイニングに必要な面積を確保した上で、家全体の間取りを考えていくと、リビングや、寝室、子供部屋に使える床面積が見えてきます。
床面積は、建築費と土地の面積に関わり、土地の面積は購入する敷地の価格を左右します。
広くなればなるほど、家づくりにかかる費用は嵩んでいきますが、だからと言って、水廻りに使う床面積を必要以上に減らすと、暮らしにくい家になってしまいます。
家づくりにかける予算、家族構成に合わせて、最適な床面積を割り出すことは、無理のない家づくりに繋がります。
そして、家族それぞれに必要な床面積が確保されている家は、快適な暮らしを実現します。
浜松で家族の暮らしに寄り添った自然素材の家を造る工務店
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