プライベートルーム
寝室
リビングなどの共有ルーム以外で一番長く過ごすのが寝室です。睡眠時間を考えると7~8時間程度は寝室で過ごすことになります。
就寝中とはいえ、呼吸をしているわけですから、室内環境が健康に影響を及ぼす可能性が高い部屋だと思います。
現代は、環境の悪化あふれかえる情報などからストレス過多の状態だと言われています。「睡眠で疲れやストレスをとる」ことが難しい時代なのかもしれません。
その様な現状でも、日々の疲れを翌日にもちこさず、精神の安定性を図るためにも「寝室」の重要性をあげる方が多くなってきています。
その為には、寝室の環境を無垢の床や壁の漆喰や珪藻土などで、湿度を50%前後に保ったり、化学物質を排除することで、より深い眠りとすることで、睡眠の質は大きく改善することになります。
化学性の薬品を多用しないということも重要です。化学物質は床から1m程の高さに溜まりやすいと言われています。化学物質の影響がお子さんにでやすいというのはそのためだと考えます。
現代の住環境では、こうした薬品などが多用されていますが、こうしたものが意外にストレスになっています。
薬品を極力少なくして、携帯の充電を枕元から遠ざけるだけでも眠りの質の向上を実感する方もいます。その為にも可能な限り、寝室の床には有害物質がほとんどない「無垢の木」をおすすめしています。
写真実例:浜松市西区N様邸 寝室桐床板・子供室ひのき床板
睡眠の質が改善されれば、毎日の疲れを毎日自宅でリセットすることができるので、週末は家族や友人と楽しく出かけて気持ちをリフレッシュさせることができるのではないでしょうか。
また、寝室にプラスα機能をもたせる考え方もあります。
例えば一部を書斎コーナーにしたりしてみても良いかもしれません。手紙や日記のようなチョットした書き物をしたり、眠る前のひと時、本を読んで過ごしたりするスペースがあれば、寝室の個室としての色合いはぐっと深まります。
もちろん、照明や物音などが相手のじゃまにならないよう、パーテーションをしたり家具の配置などを考えましょう。また地震時の安全対策(寝ているときに物が落ちてこない位置設定)も考慮した計画が必要になります。
写真実例:磐田市M様邸
子供室
子供室は年齢によって必要となる部屋の条件が大幅に変わってくるスペースです。ある程度お子さんの成長段階を想定し可変性をもたせることが重要です。
最近では、将来的に個室を計画していても、引きこもるようなことはさせず、勉強や読書などはリビングのテーブルでお母さんの姿を見ながらする方が多くなっていると思います。
ただ、中学生や高校生になってからはプライバシーが必要にきて、個室を欲しがるお子さんがきます。
どの段階でにしても、個室を与えたら、自分のものは自分で片付け管理できる「くせ」と「収納スペース」を確保してあげることです。
あらかじめ大き目の収納スペースを取っておくのと同時に天井を高くしておいて将来的にはロフトを設けるなど、空間利用を考えておくことが必要だと感じます。
写真実例:可動間仕切とロフト 磐田市I様邸
お年寄りへの配慮
高齢者の寝室は、トイレや洗面所などの水廻りに近いところに配置しバリアフリー仕様(引き戸・手摺など)にするのが良いと思います。
写真実例:浜松市東区N様邸
また、高齢者の寝室=和室というイメージを持たれている方もいますが、これは正解だとは限りません。和室での毎日の布団の上げ下ろしは体力面、そしてホコリの発生などの衛生面、どちらにしてもすごく適しているとはいえないからです。くわえて畳には調湿効果がある反面、湿気がこもりがちになるという面もあります。将来的なことも考慮し、寝室はベットの方が良いとの考え方もあります。ただ、和室でないと落ち着かないという声もお聞きしますので、居間など、高齢者に使いやすい部屋としてどこかに一つ和室を設けるようのも方法です。
その場合は掘りごたつ形式にしておくと楽に座れて機能的です。
写真実例:浜松市中区S様邸