2016.05.01マイナス金利で家づくりチャンス
日銀は2016年2月16日、日本で初の「マイナス金利政策」をスタート。
金融機関が日銀にお金を預ける当座預金の残高の一部にかける金利
をマイナス0.1%に下げました。狙いは脱デフレに向け経済活動を刺
激すること。個人や企業への貸し出しを銀行に促し、投資や消費を活性
化させて景気や物価を押し上げるのが目的です。マイナス金利といって
も個人が金融機関に預ける預金金利がマイナスになる訳ではありません。
マイナス金利の影響で住宅ローン金利の引き下げ競争が過熱気味。
ローンには固定金利型と変動金利型があり、固定金利は長期金利に連動
し、変動金利は政策金利に連動しています。長期金利の指標となる新発
10年物の国債の利回りは2月9日に史上初のマイナスをつけました。
それを受け、メガバンクは住宅ローンの「10年固定型の最優遇金利」を
0.8%(3月1日現在、以下同様)に、三井住友信託銀行は0.5%に引き
下げました。長期固定型住宅ローン「フラット35」も最も低い金利を1.25
%に下げました。
住宅金利引き下げは変動金利型にも波及し、ソニー銀行は0.519%に、
住信SBIネット銀行は0.568%に引き下げました。変動金利は固定金利
より低いのが通常ですが、今は逆転傾向にあります。その理由は、変動金
利は既存の住宅ローン利用者にも影響が及ぶため、金融機関としては収
益悪化の拡大を抑えるには変動金利を下げたくないわけです。
振り返ると、過去30年の住宅ローンの最高金利は1990年の8.5%で、
平均金利は4.5%。最近は低水準で推移してきた金利が、マイナス金利
政策の影響で一段と低くなりました。家づくりは今が千載一遇のチャンス。
史上初の超低金利という好機を活かし、固定金利型の住宅ローンを上手
に活用して、家づくりを具体化することをお勧めします。