2016.09.01長く住み続けられる家1
住宅に求められる性能には、耐久性、耐震性、気密断熱性、間取りの利便性などた
くさんの性能が求められます。
各性能を重要視するのは当然なのですが、それぞれの性能をつきつめていくと相反
する部分も多く、バランスが良い総合性能を得にくくなる場合もあります。
例えば、気密性・断熱性・省エネルギー性を追及すると、窓は少ない方が良いですし
内部の間仕切も多い方(個室が多い)が耐震性が基本的(耐震壁のバランスにもよる)
には増します。しかし、どんなに高性能な開口部(樹脂サッシやトリプルガラスなど)を
つけても外壁の性能にはかないませんし、窓自体も重くなります。
また、各個室の気密性がよいと省エネルギーやプライバシーの確保につながりますが
、ご家族間や外部とののつながりは薄くなりがちです。また窓をしめたまま、有害物質
を排除する計画が必要となり、給排気の機械換気(第一種換気)や熱交換型の換気設
備も必要になります。
長く住続けられる家にするには、熱貫流率(U値)や耐震等級などの物理的性能の検
討も大変重要ですがご家族コミュニケーションやつながりを感じられる家にする等、コ
スト面からも、バランスが良い住宅計画が大事だと考えます。
コミュニケーションを重視した間取り計画例
吹抜を介した家族のつながりと通風計画例